【世界のハーブ Column】ハーブの歴史を知ろう!

人々の生活に欠かせない存在として、古代から使用されてきたハーブ。そんな身近な存在のハーブですが、その歴史についてはあまり知らないという方も多いのでは?

今回は、歴史上でハーブがどのように活用されてきたのかということについて説明します。ふだん何気なく使っているハーブにも、それぞれ由来や歴史が詰まっていると思うと、いつもの料理も少し違った気持ちで楽しめるようになるかもしれません◎

ハーブの起源

ラテン語で「草」を意味する「ヘルバ(herba)」に由来するハーブ。今では、食用飲用薬用美容園芸装飾など、生活のありとあらゆる場面で幅広く利用されている身近な存在です。

ハーブの歴史は古く、およそ1万年前には栽培されていたといいます。紀元前3000年ごろの古代バビロニアの粘土板には、熱病などの病気に対処するためにハーブを利用していた記録が残されているほか、古代エジプトのパピルスには、美容における利用方法なども紹介されているんだとか。

また、同じく古代エジプトでは、ミイラの防腐剤としてクミンマジョラムシナモンクローブアニスなどのハーブやスパイスが使われていたといいます。さらに、それぞれのハーブの特性を生かし、繊維や染料の材料として、また、神に捧げる宗教儀礼における香料としても用いられていました。

世界への広がり

Hippocrates_rubens

「医学の祖」と呼ばれるヒポクラテス(Wikipedia)。

その後、古代エジプト人からその利用法を学んだ古代ギリシャ人たちは、さらにハーブの研究を進めました。なかでも、「医学の祖」と呼ばれるヒポクラテスは、医学の分野で初めて400種類のハーブの処方を残し、後世に大きな影響を与えることとなりました。

ドイツ・ゼーリゲンシュタットに残る修道院の薬草園。

中世ヨーロッパに入ると、医師の役割も担っていたキリスト教の修道士が、修道院のなかにハーブを栽培する薬草園を設けて治療に利用しており、こうしたハーブの知識が、ヨーロッパ中を襲ったペストの蔓延から人々を救ったといわれています。

また、当時のヨーロッパは下水設備が整っておらず、入浴の習慣も一般的でなかったため、香りの強いハーブを体臭を隠すための香水として利用する習慣も広まりました。なかでも、マリー・アントワネットナポレオンは香り好きで有名だったといいます。

ヨーロッパと同様に、中国の漢方や、インドの伝統医学アーユルヴェーダなど、世界の各地域でも古くから利用されてきたハーブ。医学の進歩とともにその需要は減ったものの、近年は、健康・環境志向の高まりによる意識の変化などから、自然の力を生かすハーブが、ふたたび見直されています。

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