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【イギリス】アーカート城「ネス湖のほとりにたたずむ、スコットランドの王城」

【イギリス】アーカート城

イギリス・スコットランド北西部のハイランド地方に位置する都市、インヴァネス。ネス湖を望む岬にたたずむアーカート城は、13世紀「ブリテン島の背骨」と いわれるこの地域を治めていた重臣アラン・ダーワードが、スコットランド国王の命を受けて建てられたとされるお城です。

14世紀にはイングランドとスコットランドの間で起きた独立戦争の舞台となり、一時期はイングランド側に占領されていたこともあったようですが、その後はスコットランドの王城となりました。

しかし、スコットランド西部の海岸地帯を支配していたマクドナルド一族によるたび重なる襲撃や、ジャコバイト軍(※) との戦いにより、アーカート城は少しずつ荒廃していくこととなります。そして1692年に打ち捨てられると、付近の住民がお城の石材を持ち出すことが追い打ちとなり、しだいに廃城と化していきました。

なお、現在は行政の管理下に置かれ、荒廃が進まないように管理されています。

※ジャコバイト軍…1688年にイギリスで起こった名誉革命に対する反革命勢力の通称。

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ネス湖のそばの高台に築かれているアーカート城。質素で無骨なお城でありながら、ハイランドの自然に溶け込んだスコットランドらしい趣をたたえている。

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現在、アーカート城は一般開放されており、スコットランドでも訪れる観光客が多い城のひとつとなっている(Stefano_Valeri / Shutterstock.com)。

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アーカート城の敷地内には、当時の投石器が再現・展示されている。

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アーカート城内の窓からネス湖を望む。

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アーカート城では、中世の衣装を身にまとい、当時の武器を使って戦闘のデモンストレーションが行われることも(Kagan Kaya / Shutterstock.com)。

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アーカート城の敷地内で、伝統的なスコットランドの衣装を着てバグパイプを演奏する男性。郷愁を誘うバグパイプの切ない音色が、お城とネス湖の景色をより引き立ててくれる(Route66 / Shutterstock.com)。

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ネス湖から眺めるアーカート城。なお、ネス湖で有名なのは「ネッシー」の話だが、ネッシー以外にも何百年も前からネス湖には巨大な生き物が生息しているという言い伝えがあり、廃虚となったアーカート城と相まってミステリアスな雰囲気に包まれている。

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夕暮れのアーカート城とネス湖。夜にはライトアップされてさらに雰囲気が増す。

DATA

◉アクセス:インヴァネス空港から車で約40分。

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