【アイスランド】アイスランドの滝
ヨーロッパ最西端に位置する島国、アイスランド。国名の通り、国土の1割以上が氷河に覆われた「氷の国」です。また、レイキャビクは世界最北の首都として知られ、同時に「最も空気のきれいな首都」ともいわれています。
そんな自然豊かなアイスランドのなかでも特に印象的な存在が、多種多彩な滝。
北大西洋の気候がもたらす多量の雨や雪が大量の氷河を生み出し、夏になると北極付近で溶け出して多くの川となります。この結果、数多くの大規模かつ力強い滝が生まれるのです。滝は、アイスランド語で「フォス」と呼ばれますが、国内には単に“フォス”という名前で呼ばれる滝だけでも数え切れないほど存在します。
個性豊かな滝の数々

割れた大地に注ぎ込むようなグトルフォス。

冬のグトルフォスは、また違った絶景を見せてくれる。

満々と水をたたえた大河が、轟音と水煙を上げながら流れ落ちるドラマチックな滝、ゴーザフォス。1000年、アイスランドがキリスト教に改宗することを決議した後、判事ソルゲイルがこの滝にヴァイキングの多神教の神々の偶像を投げ込み、キリスト教への信仰を誓ったという逸話から、「神々の滝」と名付けられた。

ゴーザフォスとオーロラ。実在する景色とは思えないほど神秘的。

「雑木林の滝」を意味するスコゥガフォス(落差62m)。アイスランド南部の山岳地帯、フィムヴォルズハゥルスに源を発するスコゥガアゥ川の最下流にある。

落差65mのセリャランスフォス。滝の裏側を歩くことができるが、滑りやすいので要注意。

柱状玄武岩に囲まれた奇景の真ん中を、ひと筋の滝が流れ落ちるスヴァルティフォス。

アルドエイヤルフォス。

スナイフェルスネス半島に位置するキルキュフェットル山( 教会の山の意) の夕暮れ。美しい滝が流れるが、名前は単に「フォス」。
そのなかでも「黄金の滝」を意味するグトルフォスが最も有名で、地元の人はもちろん、世界中からも多くの観光客が訪れています。晴れた日には滝に虹が架かり、黄金色に輝くことからその名が付けれられたそう。幅70m、高さ15~30mの2段の溶岩層を、水煙を上げながら流れ落ちるさまは迫力満点。太陽の光を浴びると水煙が光り、名前の通り黄金色に染まります。
このほかにも、「神々の滝」を意味する壮大なゴーザフォス、まるで白い水の壁のようなスコゥガフォス、花嫁のヴェールのように繊細なセリャランスフォスなど、際立って美しい滝にはそれぞれ名前が付けられており、訪れる者を魅了し続けています。
滝めぐりの合間にひと休み

ブルーラグーン(rayints / Shutterstock.com)。
レイキャビクから車で約1時間の場所にあるブルーラグーンは、アイスランド随一の人気観光地。ここは世界最大の露天温泉で、白く濁ったミルキーブルーが美しい温泉水には、高い皮膚病治癒の効果があるといわれています。
火山の多いアイスランドでは温泉も豊富なため、地熱発電がさかん。ブルーラグーンは、その発電用に湧き出した温泉を使って造られた、広大な温泉の湖なんです。入場料はお高めですが、温泉に入れば、無料で利用できる高級泥パックもでき、冷えた身体を温めながら美容対策もできてしまいます◎
DATA
◉ベストシーズン:6月~8月
◉アクセス:レイキャビクから車でそれぞれの滝まで、1時間半~5時間半。