【ロシア】サンクトペテルブルク
ロシア西部、バルト海東部のネヴァ川河口デルタに位置する都市サンクトペテルブルクは、人口500万人を擁するロシア第二の都市。
ネヴァ川河口部に浮かぶ島々を結ぶようにして運河網が発達し、バルト海の重要な港湾都市として発展したサンクトペテルブルクは、その後1917年までロシア帝国の首都として栄えた古都です。
また、街の中心部を縦横に運河が巡り、運河沿いにはバロック様式や新古典主義にロシア文化が融合した壮麗な歴史的建造物が立ち並んでいます。この美しい街並みから「北のヴェネツィア」とも称され、1990年には「サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群」として、世界遺産に登録されました。

ネヴァ川沿いに築かれた美しい街並み。
ピョートル大帝と名前の由来
サンクトペテルブルクは、1703年に、ロシア初の皇帝となったピョートル大帝によって築かれた人工都市です。
「サンクトペテルブルク」という名前はロシア語で「聖ペテロの街」を意味しますが、これは、建都を命じたピョートル大帝が自分と同名の聖人である聖ペテロの名にちなんで付けたもの。
ちなみに、ロシア人の間では「ピーテル(ピーチェル)」という略した愛称で呼ばれています。たしかに長い都市名ですもんね◎

サンクトペテルブルクの街並み。
サンクトペテルブルクの見どころ
数えきれないほどの見どころがあるサンクトペテルブルク。こうした観光名所の多くが世界遺産に登録されているのですが、その数なんと36件! ロシアの文化・芸術の中心都市として、国内で最も多くの観光客が訪れる街でもあります。
また、サンクトペテルブルク中心地の観光名所は徒歩でまわれる場所がほとんどなので、街歩きとしもオススメの都市です◎

聖イサアク大聖堂。1818年から1858年まで、40年かけて築かれたロシア正教の大聖堂。

エルミタージュ美術館。小エルミタージュ、旧エルミタージュ、新エルミタージュ、エルミタージュ劇場、冬宮殿の5つの建物から成り、現在本館となっている冬宮殿はロマノフ朝時代の王宮だった。

エルミタージュ美術館前の宮殿広場。

カラフルな装飾が目を引く、血の上の救世主教会(血の上の教会)。正式名称は「ハリストス復活大聖堂」だが、1881年のロシア皇帝アレクサンドル2世暗殺事件が起きた際、教会が建つ場所に皇帝が遭難したことに由来する。

カザン聖堂。イタリア・ローマのサン・ピエトロ大聖堂を手本に設計され、1811年に完成した。

ペテルゴフ宮殿(Roman Evgenev / Shutterstock.com)。サンクトペテルブルク中心部から西に約29km離れたぺテルゴフにあり、ピョートル大帝の夏の宮殿として建設された。

エカテリーナ宮殿。サンクトペテルブルク中心部の南東25kmにあるツァールスコエ・セローにあり、ピョートル大帝の后で、第2代ロシア皇帝エカテリーナ1世が、避暑用の離宮として1717年に建てたロココ建築の宮殿。

スモーリヌイ修道院。ピョートル大帝の娘であるエリザヴェータ女帝が、18世紀に創設した修道院。
DATA
◉ベストシーズン:5月~9月
◉アクセス:モスクワから飛行機で約1時間半、空港から市内までタクシーで約1時間。または、モスクワから夜行列車で約8時間。