【クロアチア】ドゥブロヴニク

一生に一度は見てみたい絶景。
東ヨーロッパのバルカン半島に位置するクロアチア。その最南部にあるドゥブロヴニクは、アドリア海沿岸屈指のリゾート地として知られています。
冴え渡る紺碧の海とオレンジ色の街並みが印象的なこの街は、ジブリ映画の「魔女の宅急便」と「紅の豚」に登場する街のモデルともいわれています。
アドリア海の真珠

かつての要塞もそのまま残されている。

街のメインストリート、プラツァ通り。奥にはフランシスコ会修道院が見える。

旧市街の景観。中央にカテドラルが、右手前に聖ブラホ教会がある。

夜のスポンザ宮殿。

城壁の上は、今では観光に最適な遊歩道に。

古くから市民へ真水を供給してきた「オノフリオの噴水」は、今も現役。

どこを切り取っても絵になる街並み。
海洋貿易によって繁栄し、中世にはヴェネツィアと覇を競うほどの都市国家であったドゥブロヴニク。
当時の面影を色濃く残す旧市街は、オレンジ色の瓦屋根が連なる美しい街並みから、「アドリア海の真珠」と称されています。
また、近年はリゾート地としても人気を集めているため、世界各地から訪れた数多くのクルーズ船が寄港し、地中海沿岸の各都市ともフェリーで結ばれるなど、歴史的な遺産とリゾートの魅力を一度に楽しめる点も大きな魅力となっています。
旧市街の周囲は、街の顔でもある総延長約1900mに及ぶ長大な城壁で囲まれています。
この城壁内には、現在は公文書館として使用されているスポンザ宮殿、フランシスコ会修道院、聖ブラホ教会などのルネサンス期の歴史的建築物が数多く残っており、遊歩道にもなっている城壁の上からは、オレンジ色の瓦屋根が続く風情あふれる街並みを望むことができます。
危機遺産リストへの登録

今ではヨーロッパ随一のリゾート地に。港にはたくさんのクルーザーが停泊している。

大勢の海水浴客でにぎわうビーチ(Roman Babakin / Shutterstock.com)。
1979年には世界遺産にも登録されたドゥブロヴニクですが、1991年に勃発したユーゴスラビア紛争により、数千発の砲弾を受けたことで街の7割が崩壊。
その影響で危機遺産リストに登録されてしまいました。
その後紛争が終結すると、ドゥブロヴニク市民や世界中のボランティアの手によって急ピッチで復旧作業が進められることに。
再建には建設当時とまったく同じ建材や道具が使われ、やがてかつての美しさを取り戻したドゥブロヴニクは、無事に危機遺産リストから除外されました。
「アドリア海の真珠」を一望できる場所

スルジ山の山頂にある展望台(Goran Jakus / Shutterstock.com)。
ドゥブロヴニクと聞いて真っ先に思い浮かべるのが、アドリア海を背景にした美しい街並み。
実際にこの景色を見たいなら、スルジ山の展望台に登ることをおすすめします。
石造りの白壁とオレンジ色の瓦屋根、そして紺碧の海が織りなす美しいコントラストは、一生に一度は見る価値のある、素晴らしい絶景です。
展望台への行き方は、ケーブルカー、タクシー、徒歩の3パターン。
なかでもおすすめなのは、ズバリ「徒歩」。
その理由は、ケーブルカーやタクシーでは決して体験できない感動を味わえるから。
展望台へと続く登山道からは常に絶景を眺めることができるので、景色を楽しんだり、写真を撮ったりしながら歩く時間は、きっと旅の素敵な思い出になるはず。
体力と時間に余裕のある方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?
DATA
◉ベストシーズン:5月~9月
◉アクセス:ドゥブロヴニク国際空港から車で約40分。