世界中にたくさん存在する、幸運のしるし『ラッキーチャーム』。縁起が良かったり、ご利益があったり、魔よけになったり、その効用はさまざまです。
そんな数あるラッキーチャームのなかから、このシリーズではアニマルをピックアップ! 今回は“ネコ”をご紹介します。
魔性の動物「ネコ」に、人間は昔から夢中!

猫の頭部を持ったバステトの置物。
ペットとしても大人気の「ネコ」。そのしなやかな動きや魅惑的な瞳。気まぐれな態度にふり回されつつも、ついつい愛してしまうのがネコです。
古代エジプトの神話では、夜を支配していたのは「バステト」というネコの顔を持つ女神でした。古代エジプト人はネコをペットにし、死後はミイラにするほど大切にしたとか。
まさに魔性の動物……。それは現代でも変わりませんね。
ネコのチャーム その1 「黒猫」

たたずまいがすでにミステリアスな黒猫。
ネコのモチーフといえば、「黒猫」。
中世ヨーロッパでは不吉の前兆や魔女の手先とされる悲劇もあり、日本でも似たような歴史があります。
しかし、イギリスではそんな不吉なイメージをふまえたうえで、あえて「幸運の印」としています。
黒猫モチーフが世の中にこれほど多いことからも、やはり黒猫の持つミステリアスな魅力にはあらがえない、ということではないでしょうか?
ネコのチャーム その2 「招き猫」

豪徳寺に奉納された大小無数の招き猫。豪徳寺では「招福猫児(まねぎねこ)」と称し、招猫観音を祀る「招猫殿」の横に、願いが叶ったお礼として、数多くの招福猫児が奉納されている。

豪徳寺の「招福猫児(まねぎねこ)」は右手を上げていて、小判などを持たない素朴な白い招き猫。
縁起物としてあまりにも有名な「招き猫」。商売繁盛の縁起物としても知られています。
さて、この招き猫ですが、じつは、日本が発祥だといわれています。さらにその起源を探ると、東京・世田谷にある「豪徳寺」の招き猫が発祥のようです。
この豪徳寺に置かれた、無限にも思える招き猫の数は、まさに圧巻のひと言。一見の価値ありです!
ネコのチャーム その3 「キャッツ・アイ」

「キャッツ・アイ」の指輪。まさにネコの目のよう。
縦に光の線が現れる宝石のことを、「キャッツ・アイ(猫目石)」といいます。
まるでネコの目のように見えるこの光の効果は「シャトヤンシー」と呼ばれ、「ネコ」を意味するフランス語「chat(シャット)」が由来。
高品質なキャッツ・アイはとても稀少で、身につけると”悪魔から身を護る”とか、”先を見通す力を得ることができる”とかいう逸話があります。
ラッキーチャームに会いに行こう!

ロシア・サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館。現在本館となっている「冬宮」は、ロマノフ朝時代は王宮として使用されていた。「4本足の警備員」と呼ばれる60匹を超えるネコたちが放し飼いにされていて、「ネコの気を悪くさせてはいけない」という密かなルールがあり、美術館の内部には「ネコに注意!」という特別な標識まである。

エルミタージュ美術館で「守りネコ」として暮らす「アキレス」。白い毛に青い目を持つ雄猫で、耳が聞こえないが、昨年のコンフェデレーションズカップで4試合中3試合の結果を当てたことで、「予言ネコ」として有名になり、今回のロシアW杯でも大活躍した(Alexander Chizhenok / Shutterstock.com)。
”ネコのチャーム”というか、”チャームになっている本物のネコ”が、ロシアにいます。
サンクトペテルブルクにある、世界的に有名なエルミタージュ美術館。ここには開館当時から、代々「守りネコ」が住んでいるのです。
守っているのは、もちろん美術品。かつてのロシア帝国時代の女帝エリザベータ・ペトロヴナの指示のもと、「ネズミ」という魔から守り続けているのです。
毎年3月28日は「エルミタージュのネコの日」。ネコたちのイベントが開催される、ネコ好きにはたまらない1日!
ぜひ、生きたチャームに会いに行ってみてください◎