世界には、国や地域、民族、宗教などに由来する、たくさんのお守りがあります。
多くは幸運のお守りで、金運や恋愛などに特化したお守りも見られます。
その中でも、今回は「魔除け」としての働きが大きいアイテムやノウハウを、ピックアップ。
目に見えない悪を退ける、さまざまな魔除けたちをご紹介します◎
さて、お隣、韓国では、どんな魔除けが見られるのでしょうか?
1. 五法色
韓国では、「青」「赤」「黄」「白」「黒」の5つの色が、よくセットで使われます。
この5色は「陰陽五行」の考え方にのっとった色で、「木(青)」「火(赤)」「土(黄)」「金(白)」「水(黒)」の五行に配当されています。
韓国では、この5色を身につけたり、食べたり、建物に施したりすることで、邪気から身を守ることができるとされ、今も生活に根付いているのです。
たとえば、お祝い事のときに子どもが着る「セクトンチョゴリ」も五法色ですし、「ビビンバの具」も五法色。
韓国のカラフルな文化は、五法色に基づいたものなのです。
2. 鳥竿(ソッテ)
「鳥竿」=「ソッテ」と読みます。
長い棒の先に、木製または石製のカモなどの水鳥の飾りが付けられた、韓国伝統のお守りです。
韓国では昔から、村や集落の入り口部分にこの「鳥竿(ソッテ)」を差し、豊作を祈ったほか、悪いモノが村に入ってこないようにと魔除けの役割を果たしました。
「水鳥」=「豊かさを運ぶ象徴」という考えは、アジアに広くあり、ひいては金運・開運にもつながるとされています。
3. 唐辛子
唐辛子は、韓国では魔除けとしてとても有名。
ガラス製の唐辛子がジャラジャラとたくさん付いたストラップを見たことがある人も多いのではないでしょうか?
韓国の土産物店では、このストラップがたくさん売られています。
唐辛子がひと粒落ちると、厄をひとつ祓ってくれて落ちたとされるほか、唐辛子の“ 赤 ”も、強力な魔除けの色とされています。
4. 符籍(プジョク)
韓国では、占いが人々の生活に深く根付いています。
たとえば、結婚式ひとつとっても、日取りや結婚相手との相性を占ってからいろいろ決めるのは普通。このほかにも、韓国人は何かが起こると占い師のところに行って、相談をするのです。
また、韓国の国旗には線で構成された文字のようなものが4つありますが、これは易占いで使われる「卦(け)」を意味します。
そして「符籍(プジョク)」とは、占い師が個人個人のために書く、魔除けのお守り札のこと。
目的によって、または占いの流派によって符籍(プジョク)の模様は異なり、その種類は数万にもなるそうです。
5. ヨモギ蒸し(チャフン)
韓国発の美容法として日本でもすっかりおなじみの「ヨモギ蒸し」。韓国では「座薫(チャフン)」と呼ばれます。
スタイルはさまざまですが、基本的にはお風呂で使うような穴の開いたイスの下でヨモギを煮た後、首から上が出るマントをかぶり、ヨモギの蒸気が下から立ちのぼるイスに座って蒸されると……「身体スッキリデトックス!」という美容法です。
健康・美容面でたいへん優秀なヨモギですが、韓国ではその独特の香りが魔を退けるとして、厄除けや魔除けの薬草としても有名。
日本でも「魔除草」と呼ばれ、さまざまな年中行事に取り入れられています。