世界中にたくさん存在する、幸運のしるし『ラッキーチャーム』。縁起が良かったり、ご利益があったり、魔よけになったり、その効用はさまざまです。
そんな数あるラッキーチャームのなかから、このシリーズでは形や自然現象などのモチーフをピックアップ!
今回は“リボンと結び目”をご紹介します。
「リボン」と「結び目」
リボンは結ぶもの。何かと何かを結ぶものです。
その最初の形は、紐(ヒモ)でした。
当時は実用品として大活躍でしたが、時代が下るにつれ、装飾品としての様相が濃くなります。
さらには人と人との縁を結んだり、人と幸福とを結んだりする「ラッキーチャーム」とみなされるようになりました。
そして、そんなリボンを結んだあとにできるのが、結び目。ということで、こちらもラッキーチャームとなっております。
リボンのチャーム その1「ボンフィン教会のリボン」

ボンフィン教会の前の柵は、訪れた人が願かけのために結んだリボンで埋め尽くされている(Cassiohabib / Shutterstock.com)。
ブラジルはバイーア州・サルバトーレにあるボンフィン教会。
この教会は、ここで祈ればなんでも願いが叶う「奇跡の教会」と呼ばれています。
そんなボンフィン教会の外で売られているのが、「LEMBRANÇA DO SENHOR DO BONFIM DA BAHIA(ポルトガル語でボンフィンの神のお守り)」と書かれた、色とりどりのボンフィンのリボン(Fitinhas do Bonfim)。
ミサンガの一種で、ブラジルのサッカー選手たちが身につけていることで、有名になりました。
その使い方は、手や足にボンフィンのリボンを2回巻き、願いを込めながら3つ結び目を作ります。そして、ボンフィンが切れたら願いごとがかなうとされています。
リボンのチャーム その2「水引」
日本伝統のリボンといえば、「水引(みずひき)」。
遣随使・小野妹子が持ち帰った随からの献上品が、赤と白の紐で結ばれていたのが起源と言われています。
2度とほどけないよう固く結ぶ「結び切り」は、2度あっては困る結婚祝いや弔事に。
出産祝いなど、何度あってもおめでたいことには「蝶結び」。
用途によって、本数や色を変え、人とのご縁をつなげるため、慶事や弔事に使われる水引は、日本人に欠かせない縁起のお守りです。
リボンのチャーム その3「ヘラクレスノット」
こちらは、古代ギリシャで人気だったという「ヘラクレスノット」。日本語だと「本結び」。
その結び目の強さから、英雄・ヘラクレスの名が付けられました。そして、固い絆をイメージさせることから、結婚指輪のデザインとしても使われていたとか。
現代でも人気のデザインです◎
ラッキーチャームを見に行こう!
中国・湖南(こなん)省、長沙(ちょうさ)市にある、その名も「ラッキー・ノット・ブリッジ(幸運結人行大橋)」。
2013年に完成した、鮮やかな赤色の歩道橋で、うねるリボンと結び目がイメージされた、びっくりするような斬新なデザインの橋です。
中国でも、結び目は伝統的に縁起物とされています。また、風水においても、リボンは愛情運アップのラッキーアイテム。
このラッキーすぎる橋、なんとしても渡らなくてはいけませんね!