世界中にたくさん存在する、幸運のしるし『ラッキーチャーム』。特に、生活に密着している野菜や果物、お花などの植物には、幸運を意味する伝説や歴史・風習を持つラッキーチャームが多く見られます。
そんなラッキープラントのなかから、今回は“バラ”をご紹介します。
バラの花言葉は「愛と美」
花の愛好家から一般の人まで、世界中で広く愛される「バラ」。その品種は数万種類にのぼります。
一般的なバラの花言葉といえば「愛と美」ですが、じつはバラの花言葉は、色や本数、葉などによって違うのです。
赤いバラは「情熱」、白いバラは「純潔」、365本のバラは「毎日あなたを愛します」、バラのトゲは「不幸中の幸い」といった具合です。
バラのラッキー その1「アフロディーテ(ヴィーナス)」

サンドロ・ボッティチェリ作「ヴィーナスの誕生」、1483年頃、ウフィッツィ美術館。
ギリシャ神話に登場する愛と美の女神「アフロディーテ(ヴィーナス)」は、海の泡から生まれたと言われています。そして、そのときアフロディーテと一緒に生まれたのがバラなんだとか。
イタリアの画家ボッティチェリの名画「ヴィーナスの誕生」にも、バラが描かれています。
まさに花言葉どおりの、「愛と美の花」です!
バラのラッキー その2「媚薬の香り」
バラといえば、香水。
バラの香りは三大フローラルノートのひとつで、その魅惑的な香りに古代エジプトの女王クレオパトラも夢中になりました。
誰もが酔いしれる媚薬のような香りから、バラは「催淫の花」とされ、中世ヨーロッパでは薬用として、修道院での栽培しか認められていなかったそうです。
バラのラッキー その3「デザート・ローズ」

バラの形そっくりのデザート・ローズ。

じっさいの砂漠できた、巨大なデザート・ローズ。
「デザート・ローズ(砂漠のバラ)」と呼ばれる「石」があります。
水に含まれるミネラル成分と砂漠の砂が合わさり、まるでバラの花びらのような形に鉱物が結晶した石。
その形の美しさから、インテリアとしての人気も高いのです。
このデザート・ローズを持っていると知力が上がる効果があるとされ、受験生に人気。また、悪縁をうまく切ってくれる効果もあるんだとか。
ブルガリアにバラを見に行こう!

バラの女王、「ダマスクローズ」。
数あるバラのなかでもその香りの高さから「バラの女王」と称されるのが、「ダマスクローズ(ロサ・ダマスケナ)」。
起源はシリアのダマスカスとされ、モロッコやブルガリア、トルコなどが産地として有名です。
なかでもブルガリアは、世界有数のバラの産地。
特にブルガリア中部の都市カザンラクは、「バラの谷」とも呼ばれ、バラとローズオイルの世界的な生産地として知られています。

カザンラクのダマスクローズ畑。
そのカザンラクを中心に、毎年6月最初の週末をメインとして、「バラ祭り」が開催されます。
世界中から人が集まる大きなお祭りで、民族衣装にバラをつけた地元の人たちのパレードは圧巻!

カザンラクの「バラ祭り」の様子(trabantos / Shutterstock.com)。

民族衣装とバラの花を身に着けた女性たち。
日本からもたくさんの観光客が訪れるそうなので、機会があればぜひ行ってみては?