広い地球には、おどろくほど多彩な生き物たちが暮らしています。
今回は、数ある生き物のなかから、まるで筆でペイントしたかのような、世界のカラフルすぎる生き物たちをご紹介◎
こうしたカラフルな生き物は、特に爬虫類や鳥類、魚類、昆虫などに多く存在し、ただ派手というだけではなく、ある者は毒を持っていたり、ある者は異性の気を引くためだったり、ある者は敵に見つからないよう周囲の色に紛れる擬態のためだったりと、それぞれに目的があると考えられています。
人間も、メイクをしたり、服で着飾ったり、ネイルをしたり、髪の色を染めたりする、ある意味カラフルな生き物ですが、これもまた動物的な本能に従った結果と言えるかもしれませんね!
1. エボシカメレオン
なんて美しい色!!! まるでモザイクアートのようです。
こちらは、中東のアラビア半島南端部に位置する国、イエメンの固有種である「エボシカメレオン」。
その体色は、環境や気分、体調によって変化しますが、基本的には緑色にオレンジ、黄、褐色、白の帯模様が入っています。特に、危険を感じると体を大きく膨らませて体色を変化させるんだとか。
2. アカメアマガエル
名前のとおり、真っ赤な目に鮮やかな体色をもつアカメアマガエル。
グアテマラ、コスタリカ、ニカラグア、パナマ、ベリーズ、ホンジュラス、メキシコ南部の熱帯雨林などに生息しているカエルで、背面は緑、体側面は青や紫と黄色や白の横縞、後肢の内側は青色をしています。
この体色は、地域や環境によって変化があり、たとえば背面に白い斑点が入る個体もいるんだとか。
ちなみに、種小名の「callidryas」には、「美しい木の妖精」という意味があります◎
3. モルフォチョウ
北アメリカ南部から南アメリカにかけておよそ80種ほどが生息しており、その光沢のある美しい青色から、「世界一美しい蝶」と称されるモルフォチョウ。
「モルフォ(Morpho)」とは、ギリシャ語で「形態、美しい」を意味し、ギリシャ神話の愛と美の女神「アフロディーテ(ヴィーナス)」の形容語句でもあります。
鮮やかな羽の色を持つのはオスで、ほとんどのメスは、オスよりも地味な茶色か青みが少ないことが多いです。
4. ヒノドハチドリ
赤、オレンジ、黄、緑、紫、青、水色と、虹色の体色を持ち、その美しさから「空飛ぶ宝石」と呼ばれるヒノドハチドリ。
全長11cm、体重5~6gととても小さな鳥で、コスタリカとパナマの西部にのみ生息しています。
ほかのハチドリと同様、花の蜜を吸って栄養補給するそうです。
5. スンダ・アイランド・ピット・バイパー
インドネシアに生息する、まるでトルコ石のような鮮やかなターコイズブルーのうろこをもつ、スンダ・アイランド・ピット・バイパー(Sunda Island pit viper)。
クサリヘビの一種で、うろこの一部や目の色の鮮やかな赤色が、さらにブルーの美しさを引き立たせています。
6. マンドリル
ガボン西部、カメルーン南部、コンゴ共和国南西部、赤道ギニアなどに生息するマンドリル。
体毛は褐色や灰色で、腹面の体毛は白、黄色いヒゲがあり、特にオスの成獣は真っ赤な鼻筋をしており、さらに鼻の両脇は青く縞模様が入っているほか、お尻は青や紫色という派手な色彩をしています。
鼻が赤いのは、皮膚の下の毛細血管が発達していて血の色が透けて見えているためで、全体的な派手な色彩は、昼間でも暗い熱帯雨林のなかで仲間を見分けるのに役立つためと考えられています。
7. インドクジャク
インド、スリランカ、ネパール南部、パキスタン東部、バングラデシュ西部に生息する、インドクジャク。
その色鮮やかな姿から、生息地では神聖な鳥として保護されています。
色が鮮やかなのは、オス。やはりメスへのアピールのためと考えられています。
頭部や頸部は濃い青、体側面は青緑、腹部は黒緑色の羽毛をしていて、冠羽の先端は青緑色をしています。また、翼は青い光沢のある黒で、赤褐色の飾り羽や目のように見える模様が、さらに派手さを演出しています。