最近、オーストラリア出身の工業デザイナー、ゼブ・ビアンチ(Zev Bianchi)が画期的な階段を発明し、話題になっています。
ちなみに、日本の都市部に暮らすかぎり、「家が広すぎて困っちゃう」なんていう問題は、なかなか起こらないのではないでしょうか? むしろ買い物に出かけても、「アレもコレも欲しいけど、置くスペースがない!」とあきらめなければいけないことの方が多い気がします。
特に、ロフト付きのアパートなどには、ロフトに登るための固定式の階段やハシゴがあることが多く、家具の配置に困ったり、たとえハシゴであってもわざわざ立てかけたり、取り外して壁にかけておかなければいけないことが多いです。それにハシゴの場合だと、両手を使って登らなければならないので、何かを運びたいときにとても不便なことも……。
こうした狭い家に苦労しているのは、世界の都市部に暮らす住人たちも同じなんです。

狭い家でうまく暮らすには、工夫が必要!
そこで、ゼブ・ビアンチ氏に話を戻しましょう!
オーストラリア出身の彼が、アメリカ・ニューヨークで暮らしていた際に住んでいたのが、日本の都市部と同じような、高い家賃で狭いスペースしかない狭小アパートでした。
そこで彼は、限られたスペースを最大限に有効活用できる家具を作り始めたのです。
そのひとつが、コチラの階段。

「Bcompact Hybrid Stairs and Ladders(ビー・コンパクト・ハイブリッド・ステアーズ・アンド・ラダーズ)」。(HP「Bcompact」より)
その名も、「Bcompact Hybrid Stairs and Ladders(ビー・コンパクト・ハイブリッド・ステアーズ・アンド・ラダーズ)」。
つまり、階段とハシゴのハイブリッドで、横向きに折りたたむことが可能なんです!
従来の折りたたみ式の階段やハシゴは、上下に折りたたむことは可能でしたが、横向きの収納方法はゼブ・ビアンチ独自のデザイン。2018年5月には、ヨーロッパのプロダクトデザイン賞で金賞に輝いたほど画期的な作品で、特許も取得しているんです◎
ゼブ・ビアンチのブランド「Bcompact(ビー・コンパクト)」
このスーパー階段をはじめとするゼブ・ビアンチのブラントは、「Bcompact(ビー・コンパクト)」という名前で、さまざまなスペース活用プロダクトを生み出しているんです。

ゼブ・ビアンチ(Zev Bianchi)のブランドHP「Bcompact」。
一枚板からイスに早変わり!「Aviator Chair」

竹と皮でできた、「Aviator Chair(アビエイター・チェア)」。(HP「Bcompact」より)
こちらは「Aviator Chair(アビエイター・チェア)」。日本語に訳すと「パイロットのイス」なのですが、一見すると、竹と皮を組み合わせた高級感のある肘掛けイスに仕上がっています。
ですがこのAviator Chair、軽く引っ張ると、一枚板のような形になり、収納スペースをほとんど必要としないデザインになっているんです!

そのイスが、完全に一枚板に!(HP「Bcompact」より)
しかも、このイスのスゴイところは、金具などの付属部品をいっさい使用せず、特殊なカット方法で入れた切れ込みだけでその仕組みを作っていること。
いやはや、恐れ入ります。

このカットがポイント◎(HP「Bcompact」より)
誰も思いつかないような画期的な方法で、スペースを有効活用する家具を次々と生み出すゼブ・ビアンチのデザイン。日本の家でも、ぜひ取り入れてみたいですね◎
「Bcompact」の公式サイトは、コチラから!