毎年、国連が発表する「世界幸福度ランキング」。このランキングで常に上位3位以内に入るデンマークは、「世界一幸福な国」とも呼ばれています。
ちなみに日本の順位はというと、51位(2017年度)と残念な結果……。

デンマークの首都コペンハーゲンは、「世界で最も住みやすい都市」にもランクインしている。
そんなデンマークで昔から大切にされているのが、「ヒュッゲ(hygge)」と呼ばれる習慣。
2016年にはイギリスで流行語大賞にノミネートされるなど、近年、このヒュッゲが欧米を中心にブームになっているのです。
もしかしたら、日本人がもっと幸せになれるヒントがあるかもしれません◎
まずはじめに、「ヒュッゲ(hygge)」とは?
「ヒュッゲ(hygge)」とは、ひとことで言うと「気を使わずにくつろげる状態」なんだそう。
具体的には、「キャンドルが灯っている様子」や「家族や友達と家でくつろぐこと」、「お茶を飲みながらひとりでゆっくり本を読むこと」、「家族や友達とおしゃべりしながら散歩すること」、「暖炉の前でうたた寝すること」などなど。
人によって多少の差はあると思いますが、どれもリラックスしてゆっくり過ごすことが前提になっているようです。
将来の幸せを追い求めるのではなく、今そこにある幸せを見つめ直すこと
近年は日本でも「ワーク・ライフ・バランス」や「スローライフ」といった価値観が広まりつつありますが、じっさいに行動に移すとなると、社会の古い慣習や価値観が今も強く残る日本では、まだまだ難しい状況といえます。
それに、仕事を変えるとか、引越しするとか、新しい物を買うとか、趣味を見つけるとか、大きい行動を始めることは、ある意味ストレスを感じることでもあります。
けれど、今の生活のなかで少しでも自分がリラックスできることがすでにあるのなら、それはもう「ヒュッゲ」。
そんな時間に気づいたら、”これは「ヒュッゲ」だから大事にしよう”と、まずは頭の中で意識してみましょう。そうすることで、もっとその時間を増やしたり広げたりして、徐々に習慣化していくようになりますし、なによりも、今すぐ、お金をかけずに始められます◎
毎日に「ON」と「OFF」のスイッチをつくる
デンマーク人は、時間の使い方がとても上手だといわれます。
たとえばビジネスの面でいうと、仕事とプライベートははっきりと区別し、毎日に「ON」と「OFF」のスイッチをつくることで時間のムダを徹底的に省き、世界トップクラスの生産性の高さを生み出しているのです。
そして、その「ON」と「OFF」を一度決めたら、他人の事情に流されず、自分のペースを貫くことが大事なポイントなんだそう。
他人との調和が重要視される日本では、まだまだマイペースに生きるのは難しいですが、まずはざっくりとした簡単な時間割を考えてノートに書き出してみると、何がムダで何が必要なのか、頭の整理になるかもしれません。
毎日の選択肢を減らして、すでにあるモノに集中する
日本でも「ミニマリスト」という言葉が浸透して久しいですが、「モノ」以外に「思考」のムダもなくしていけば、その時間をヒュッゲに使えます。
忙しくしている人というのは、頭の中につねに何種類もの考えをめぐらせて、ひとつ解決してもそのスペースにまた次の考えを入れてしまい、いつまでも頭がスッキリすることがありません。
今考えていることを整理してみて、必要のない思考は捨て、選択肢を減らしていきましょう!
そして、スイッチが「OFF」の時は思考も「OFF」にして、目の前にある幸せに集中すれば、小さな幸せが積み重なってやがて大きな幸せに育っていくかもしれません◎