【ケニア】マサイマラ国立保護区「見渡す限りの大草原に息づく、野生の王国」

ケニア随一の動物王国

ケニア南西部の首都ナイロビ、タンザニアとの国境沿いに位置する「マサイマラ国立保護区」。その名前は、この地に暮らす先住民マサイ族と、国境を流れるマラ川に由来して名付けられました。

肉食動物・草食動物ともにその種類、個体数が一帯の保護区のなかでも最も多く、ケニア随一の動物王国として知られるマサイマラ国立保護区。

たとえば、「ビッグファイブ」と呼ばれるライオン、ヒョウ、バッファロー、ゾウ、サイ(クロサイ)をはじめ、チーターやハイエナ、ジャッカルなどの肉食動物、キリンやシマウマ、イボイノシシなどの草食動物、ダチョウやカンムリヅルなどの鳥類のほか、マラ川や支流のタレク川にはカバやワニも生息しています。

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シマウマとヌーの群れ。

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ゾウの群れ。

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ライオンの群れ。

なかでも、150万頭以上におよぶヌーや20万頭以上のシマウマが大移動する「グレート・マイグレーション」は大変有名で、生命の営みが作り出す絶景を見ることができます。

およそ1800平方キロという大阪府と同じくらいの広さを持つマサイマラ国立保護区は、隣国タンザニアのセレンゲティ国立公園と国境を接してつながっています。人間にとっては国が変わるわけですが、動物たちにとっては関係ないこと。2つの保護区の境には柵などもないため、動物たちは広大な敷地を自由に移動できるようになっています。

命がけの大移動

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大移動を行うヌーの大群。ほかにも、シマウマやトムソンガゼルも大移動を行う。

「グレート・マイグレーション」は、このマサイマラ国立保護区とセレンゲティ国立公園の間を、草食動物たちが季節の移り変わりとともにエサを求めて大移動するイベント。

4月~6月までの雨季をセレンゲティ南東部の大平原で過ごした200万頭の草食動物たちは、7月~10月にかけてマサイマラ国立保護区に向けていっせいに移動するのです。

なかでも150万頭を超えるヌーの大群が大地が埋め尽くすさまは圧巻。特に、国境を流れるマラ川を命がけで渡る様子は「ヌーの川渡り」として知られています。

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次々と川へ飛び込むヌー。

水中には川を渡るヌーを襲おうと、凶暴なナイルワニが大勢集まってきます。ヌーは川の水温や水量、周辺の様子を慎重にうかがいながら、川に飛び込むタイミングを時間をかけて見はからいます。

そして「今だっ!」と思った瞬間に1頭が先陣を切ると、次から次へと水しぶきをあげながらいっせいに川へ飛び込んでいくのです。

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決死の覚悟で飛び込むヌー。そばではハゲワシがチャンスを狙っている。

ワニに食べられてしまう者や激流に流されてしまう者など、多くのヌーがここで命を落とすといいます。

さらに、命からがら川を渡り終えたあとも、疲れ切ったヌーを捕食しようとするライオンやハイエナといった肉食獣が襲いかかります。

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川から飛び出してきたワニに捕まってしまったヌー。

こうして、はるか昔から繰り返されてきた命の営みを目の前にすると、自分も地球に生きる同じ動物なんだということを思い出します……。

マサイマラの楽しみ方

マサイマラでの楽しみ方は、 なんといってもサファリカーに乗って動物観察を楽しむ「ゲ ームドライブ」。サファリは基本的に日の出から日没までと決まっていて、動物たちの活動時間に合わせて朝と夕方の1日2回のツアーが一般的です。

特に朝日に照らされるサバンナや夕日に染まる空の美しさは、一生に一度は見ておきたい絶景です。

このほかにも、熱気球に乗って上空からサバンナを見渡す「バルーンサファリ」や、サバンナを実際に歩いて散策できる「ウォーキングサファリ」、マサイマラに暮らすマサイ族の村に訪問できるツアーなど、さまざまな楽しみ方ができます◎

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サファリカー。運がよければ間近で観察できる。

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バルーンサファリとサバンナの夕焼け。

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スリル満点のウォーキングサファリ。

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カラフルな民族衣装に身を包んだマサイ族(Vadim Petrakov / Shutterstock.com)。

 

DATA

◉ベストシーズン:通年(3月~5月は雨季)

◉アクセス:ナイロビから車で5~6時間。または、ウィルソン空港から国内線で約50分。

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