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国際結婚あるある!~笑いのツボ編~

人間の基本的な感情である「喜怒哀楽」。これは、異なる文化に育った人たちとも共有できる普遍的な感情であると思います。生まれ育った国によっては、その感情を表現する方法は多少違うこともありますが、特に「怒り」や「悲しみ」、「恐れ」、「喜び」などは本能的に沸き立つ感情であり、異文化間でも比較的容易にシェアできることがあります。

ところが、それが「笑い」となると話は別。国際結婚において、「文化の違い」と「言葉の壁」はいちばんの障害となりうるものですが、「笑い=ユーモア」はまさにその「文化」と「言葉」を土台にして成り立つもの。一方が面白いと思ったジョークでも、夫婦間で「笑いのツボ」を共有できない、なんてことも多々あったりします。

今回はイギリス人と国際結婚し、夫の国で暮らす筆者が実感する、「国際結婚あるある!」の”笑いのツボ”問題についてお話ししたいと思います◎

悪名高いイギリスの笑い

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私が国際結婚を機に移住した先は、世界でも独特のユーモア感覚を持ち合わせると言われる国、イギリス。そんなイギリス人のユーモアのセンスに、日本人がたったひとりで挑むのは容易ではありません。

彼らのユーモアの分かりにくさの原因のひとつが、「皮肉好き」にあります。イギリス人は物事を直球で表現しないため、相手に内容が伝わりにくいことが多いのですが、「伝わりにくい」ことをいいことに、キワドイ内容のジョークを扱いたがる傾向にあると言われています。

婉曲的に放たれる彼らの意味深なブラックジョークや皮肉の辛辣さには、同じ英語圏のアメリカ人でも思わず引いてしまうほどだそうです。

国ごとに異なるユーモアのセンス

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イギリスをはじめとする英語圏の国では、韻を踏んだ言葉遊びなど(日本のダジャレに近い)のジョークも多く、英語の語彙力が豊富でない人にとっては、なかなか理解できないものも多いと思います。

また、フランスやデンマーク、スペインといった西ヨーロッパの国では、「死」や「鬱屈した感情」といったシリアスな問題を、自虐的でシュールに表現するユーモアが好まれるとか。また、ドイツやスイス、オランダなどでは、明快でオチの分かりやすい直球型のジョークが一般的だと言われています。

その一方で日本は、体を張ったギャグやモノマネなど、「スラップスティック(滑稽な状況を表現したドタバタ喜劇)」と呼ばれるユーモアが主流となっています。

国によって「笑いのツボ」がこんなにも違うなんて驚きですね!

相手の文化と言葉を学ぶことで変わる、ユーモアの感覚

結婚当初、夫婦でイギリスBBCの人気コメディドラマ『ブラックアダー(Blackadder)』を観賞していた時のことです。ゲラゲラ笑うイギリス人夫の横で、私はその面白さが理解できず、つい悔し泣きしてしまったことがあります。

↑ 『ブラックアダー(Blackadder)』第1回目。それぞれのシリーズで英国史の特定の時代を切り取り、『Mr.ビーン』などで知られる俳優、ローワン・アトキンソン扮する皮肉屋の毒舌キャラクター、エドマンド・ブラックアダーの活躍を描く。

 

日ごろから、「笑い」には人間関係を円滑にする力があり、つながりを深めることができるものと考えていたので、同じジョークを聞いても夫婦で一緒に笑えないことがあると気がついた時は、とてもショックでした。

ただ、ユーモアにはその国に関わる歴史や時事問題、社会情勢、トレンドなどが多く取り入れられています。相手の国について学んだり、言葉を習得していくうちに、「笑い」を取り巻く環境への理解が深まり、いつの間にか同じジョークで笑えるようになる日が来るのです。

「文化の違い」と簡単にあきらめず、新しいものを吸収するポジティブさを持ってユーモアに立ち向かって行くことが大切なのかもしれません◎

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