タイの首都バンコク近郊に住み始めて10年。いつか日本に帰ろうと思いつつ、タイ人と結婚して、娘も授かったと思ったら、日本に帰るどころか母までタイに呼び寄せて、現在は旦那、娘、母と4人暮らし。
タイ生活でのハプニング、タイの美味しい物、タイの楽しい所などなど、生のタイ情報をお届けします◎
今回は、今タイで超話題の、タイ王室がプロデュースしたカフェ「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」についてご紹介!
王女がプロデュースしたカフェ「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」

「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」の入り口。靴を脱いで入ります。(筆者撮影)
先月、バンコク郊外にオープンしたカフェ、「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」。
このカフェ、そんじょそこらのカフェではありません。なんとタイの王族で、現タイ国王の妹にあたる、シリントーン王女がプロデュースしたカフェなのです!
このシリントーン王女は、タイ国民から絶大な支持を得ていた前プミポン国王の娘であり、さらに兄弟姉妹のなかで最も前国王の意思を引き継いでおられる方ということもあって、国民からもとても慕われています。そして、彼女は王位継承権も持っているため、将来タイのトップになるかもしれないという、すごい方なんです!

店内に飾られている、シリントーン王女の肖像画。(筆者撮影)
さて、そんなシリントーン王女が、いったいなぜカフェをプロデュースすることになったかと申しますと、前プミポン国王の在任中、タイの山岳地帯に暮らす貧しい人達の生活を向上させるために、農業や工芸品の製造技術などを教える、「Royal Project(王室プロジェクト)」という活動を始めたことがきっかけとなっています。
この「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」も、その「Royal Project」の一環として、シリントーン王女が始めたものなのです。

シリントーン王女の父である、前プミポン国王。(1000 Words / Shutterstock.com)
今年の9月10日にプレ・オープンし、9月29日に正式にオープンしたのですが、オープニング・セレモニーにはシリントーン王女も来ていたようで、大きなニュースになっていました◎
ということでさっそく行ってみた結果……?
筆者も先日、興味本意でこの「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」をのぞいてみることにしたのですが、駐車場に入る前段階ですでに車が並んでおり、カフェの裏の小道にまで車がずらり!! そしてカフェの外に用意された待合用テントの下には長蛇の列が……。

カフェの裏手に続く車の列。(筆者撮影)
この車と人の数を見ただけで無理と判断し、車から降りることなくその日は断念。やはり、タイにおける王室の人気はものすごいんだなと、改めて実感しました……。
コーヒーを飲むためだけに、2時間!
ということで後日、朝7時半のオープン時間に合わせ、朝早起きして再挑戦!!!!
カフェに着いたのは8時過ぎだったのですが、それでも駐車場はすでに満車状態。とりあえずカフェの裏の小道に停めることになりました。
「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」では、まず機械で番号札を取ってから待つシステムなのですが、筆者の番号はなんと「115番」。そして、その時呼ばれている番号は「10番」あたり……。
開店してまだ30分ほどしか経っていないにもかかわらず、すでに100番待ち! 朝8時に来てこの人の多さなんて、想像以上です。

カフェの待合室。紫色の機械で順番待ちの受付をします。(筆者撮影)
とはいえ、2回目の来店で早起きしてわざわざ来たこともあり、すごすごとあきらめるワケにもいかず、そのまま待つことに。お店のスタッフに聞いた話では、1番のお客さんは、なんと朝5時ぐらいに来ていたそうです。
結局、ようやく順番が回って来たのは、来店から約2時間。コーヒーを飲むためだけにこれほど待ったのは、あとにも先にも人生初の経験でした(笑)
気になるカフェの内容は?
「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」の内装は白で統一されていて、そこに飾られたシリントーン王女の写真や肖像画などを、タイの人たちが熱心に写真撮影していたのが印象的でした。
メニューについては一般的なカフェと変わらない感じで、筆者家族は看板メニューらしい「チャイ・トゥン・コーヒー」、カフェラテ、ブレンドコーヒーといったドリンクのほか、レモンタルトと「アップ・サイド・ダウン」というパイナップルが載った逆さになったカップケーキを頂きました。

筆者家族が注文した、「チャイ・トゥン・コーヒー」、カフェラテ、ブレンドコーヒー、レモンタルト、「アップ・サイド・ダウン」。(筆者撮影)
スイーツは、このほかにも日によってブラウニー、オレンジケーキ、チーズパイなど数種類あるそうです。
気になるお値段ですが、コーヒーは50〜60バーツほど(約170~200円)、軽食も85〜95バーツほど(約300~330円)と、タイのなかでは「スターバックス」などの外資チェーンよりは安く、ローカルなカフェよりは少し高いくらいの価格設定でした。
また、皆さん”カフェでゆっくりする”という感じではなく、だいたいの人はテイクアウトをしていました。来客数が多く店内も混んでいるため、あまりゆっくりできないというのが現状かもしれません。
そして、カフェの裏では同じ「Royal Project」の一環として野菜やお米が作られていたり、植木などが売られたりていました。

カフェの裏手にある菜園。(筆者撮影)
普通に買うようりもお買い得な値段で、さらに感じのいいボランティアの男の子が対応してくれたので、筆者もついついいろいろ購入してしまいました◎
タイのコーヒーはメチャメチャ甘い。

タイの伝統的なコーヒーには、練乳やガムシロップがたっぷり。
ちなみに「タイあるある」として、タイでコーヒーを注文するとき、こちらが何も言わないと、練乳やガムシロップがたっぷり入ったメチャメチャ甘いコーヒーが出てきます。
なので、いつもは注文する際に「甘くしないで」と言うのですが、このときは2時間待ってようやくの注文で舞い上がってしまい、そのひと言をすっかり忘れ、甘~いコーヒーが出てきました(笑)
コーヒー自体は苦味がなく、とても美味しかったのですが、次回はやはり、甘くないコーヒー本来の味を味わいたいですね!
ちなみにタイ人たちは、その甘いコーヒーを「美味しい! 美味しい!」と絶賛していました。
まとめ

「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」の注文カウンター。紫色がテーマカラーです。(筆者撮影)
「チャイ・トゥン・コーヒー(Chai Thung Coffee)」があるのは、バンコクの隣にあるパトゥンタニ県で、バンコク中心部からはけっこう離れており、車で1時間ほどかかりますが、「ランシット・ナコーンナーヨック」という大きな通り沿いにあるので、見つけるのはさほど難しくないと思います◎
現在はオープンしたばかりということもあり、観光名所のようなにぎわいとなっていて、大きなバンに乗り合わせて来ている人もたくさんいました。
ということで、次回はもう少し落ち着いた頃を見はからって行ってみようと思います◎