マリー・アントワネットも愛した、宝石のような青い花

コーンフラワーの花。もともとは麦畑などに多い雑草だったが、園芸用に改良され、今では紫や白、桃色などの品種がある。
トウモロコシ畑やムギ畑でも元気に育つことから、その名が付けられた「コーンフラワー」。
和名の「ヤグルマギク(矢車菊)」が表すように、矢車のような形の美しい青い花を咲かせることで知られ、ドイツやマルタ、エストニアの国花にも採用されているハーブです。
コーンフラワーの歴史は古く、古代エジプト時代にはすでに魔よけや薬用として利用されたほか、収れん作用や、消炎作用に優れていることから、せき止めなどに用いられていました。
また、ツタンカーメン王の墓からも発見されており、3000年以上を経てもなお、その青い花色があせていなかったといいます。
18世紀のフランス王妃マリー・アントワネットは、コーンフラワーの模様をあしらった洋食器をデザインするなど、この花をこよなく愛したことでも知られています。

乾燥させたコーンフラワーの花。まったく色あせることがない。

鮮やかな青い花は、部屋に飾っても◎

コーンフラワーとデイジーのリース。ちなみに、ツタンカーメン王の棺の上にはコーンフラワー、ハス、オリーブなどで作られた花輪が載せられていたという。
コーンフラワーのハーブティー

コーンフラワーのハーブティー。
コーンフラワーのハーブティーは、単体で淹れると美しい青色のハーブティーになりますが、香りや味がほとんどないため、紅茶とブレンドするのが一般的。
風邪やインフルエンザによるのどの痛みがあるときや、免疫力が低下しているときに飲むと、より効果的だとされています。

紅茶の茶葉と混ぜた、乾燥させたコーンフラワーの花びら。

紅茶とコーンフラワーのブレンドティー。
コーンフラワーの育て方

鮮やかな青い花色が花壇を彩ってくれる。
育てやすさ : ★★★★☆
植え付け : 9~10月
花期 : 5~7月
収穫 : 3~7月
▪肥料を与え過ぎると茎が伸び、倒れてしまうので注意する
▪過湿を嫌うため、風通しを良くする
ABOUT THE HERB
和名 :ヤグルマギク
学名 :Centaurea cyanus
分類 :キク科/一年草
原産地 : ヨーロッパ南東部
草丈 : 20~90cm
使用部分 :葉、花
用途 : 料理、お茶、美容健康、クラフト、染料 など
効能 : 抗炎症、眼精疲労の改善、収れん、利尿、強壮 など