世界には、国や地域、民族、宗教などに由来する、たくさんのお守りがあります。
多くは幸運のお守りで、金運や恋愛などに特化したお守りも見られます。
その中でも、今回は「魔除け」としての働きが大きいアイテムやノウハウを、ピックアップ。
目に見えない悪を退ける、さまざまな魔除けたちをご紹介します◎
今回は、独自の神話や文化が息づく「ハワイ」! 日本人にも身近な場所であるハワイでは、どんな魔除けが見られるのでしょうか?
1.「レイ」

フラガールの衣装にも欠かせないレイ。
ハワイと言えば「レイ」! 「レイ」と言えばハワイ! ハワイに行かれた方は、レイを首にかけられて歓迎されたことがあるはず◎
そもそも「レイ(Lei)」とは、自然のもので作られ、首にかけられるもの。歴史をさかのぼれば、紀元前のギリシャにて誕生しました。
最初のレイは月桂樹(ゲッケイジュ)とオリーブでできたものだったとか。
そして、ギリシャからめぐりめぐってポリネシアに伝わり、ハワイをはじめとする島々で、魔除け・幸運の印として生活の一部となったのです。

ひとつひとつ、針とヒモを使って作られる。
自然のさまざまなものに神が宿るハワイでは、レイは儀式に欠かせないものであり、伝統の象徴でもあり、身近な人たちへの感謝の表れでもあります。
ところでハワイにおいて、5月1日はレイ文化を祝う「レイデー(Lei Day)」と呼ばれる日。毎年「カピオラニ公園」にて、盛大なイベントが行われます◎

「レイデー」の式典の様子。(Yi-Chen Chiang / Shutterstock.com)
2.「ティーリーフ」

ティー。細長く、緑~黄~赤に色づく葉が特徴。
ハワイのお家に必ず植えられているのが、「ティーリーフ(Ti Leaf)」。ただし”ティー”といっても、お茶の「Tea」とは関係なく、「Ti(ハワイ語で「Ki」)」と書きます。
ティーリーフは魔を祓う聖なる葉で、魔除けとして植えられるのはもちろん、勝負事のお守りや事故避けのための自動車飾り、フラの衣装などにも使われます。

「レイデー」にティーリーフの冠をつけたハワイの女性。(Yi-Chen Chiang / Shutterstock.com)
また、殺菌効果に優れていることから、お皿替わりとしても利用されるほか、さらに生薬としても優れた効果を発揮するという、まさに「万能の聖なる葉」。
かつてのハワイでは、切りそろえられたティーリーフで作る「レイ」は、上流階級にのみ着用を許される特別なものだったそうです。
3. 「マイレ」

マイレの葉と花。
「マイレ(Maile)」はハワイの固有種で、かつて神殿を飾るのにその葉が使われたという、神聖な植物。爽やかな香りが特徴です。
そして、数ある「レイ」のなかでもマイレで作ったレイは特別。古くから「平和」や「縁」の象徴とされ、結婚式では新郎新婦を結ぶ役割を果たします。
また「神の足跡」という別名もあり、魔除けとして家に飾られることも。
ちなみに、マイレで作ったレイは、輪になっていない「オープンレイ」です。きっとそれは、縁を結ぶためのものだから……。
4.「ティキ」

ハワイ島の「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」にある神殿のひとつ、「ヘレ・オ・ケアヴェ」に置かれたティキ像。
「ティキ(Tiki)」とは、大きな顔と豊かな表情が印象的な、太平洋ポリネシアの島々に共通する古代の神様。有名なイースター島(ラパ・ヌイ)の「モアイ像」も、このティキがルーツと考えられています。
ハワイのティキは木像。小さいティキから大きいティキまで、ティキ・モチーフはハワイで必ず目にするグッズとして、多くの人に親しまれています。
そんなティキにはさまざまなティキがいて、それぞれ表情も違います。よって御利益もイロイロなのですが、悪いことから守り、幸運を授けてくれる点は共通です◎
5.「イカイカ」

サーファーのお守りにも使われる、「イカイカ」のストラップ。
ハワイ語で「強い」という意味の「イカイカ(Ikaika)」は、幸運と災難除け・魔除けのお守り。かつてハワイの王様や戦士がかぶっていた、カブトがモチーフになっています。
イカイカの顔の部分は、ココナッツ製か木製でビーズが垂れ下がり、まわりに羽がついています。
サイズもさまざまですが、小さいものは、ストラップとして車内に下げるなどして、交通安全を祈ります。

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