国際結婚カップルが必ず衝突する文化の違いのひとつに、「シャワーは朝派 vs 夜派」対立問題があります。
夜ゆっくりとお風呂に入って(またはシャワーを浴びて)、さっぱりしてからベッドに入りたい日本人と、朝シャワーを浴びて、スッキリと目覚めてから1日をスタートしたい欧米人。
生まれ育った環境で培った習慣は、誰になんと言われようと、なかなか変えることはできないものです。
お互いに平行線のまま、それぞれの時間帯でシャワーを浴びる国際結婚カップルも多いようですが、イギリスに移住して10年になる筆者は、なにかとイギリス人のライフスタイルに影響されがちになっております(笑)
今回は、イギリス人と国際結婚し、夫の国で暮らす筆者が実感する「国際結婚あるある!」のなかから、そんな“シャワーは朝派 vs 夜派”問題について、お話ししたいと思います!
”シャワーは夜派”の日本人の主張

お風呂は日本人の心……。
筆者が日本で生活していた頃は、もちろん当たり前のように夜(シャワーではなく)お風呂に入る習慣を続けていました。
夜お風呂に入ると、1日の疲れが取れるだけでなく、体が温まり、睡眠の質がアップする効果もあると言われています。
なにより、「夜派」を推進する日本人の主張は、寝る前にお風呂に入る(またはシャワー)ことで1日の汚れを洗い落とし、清潔な体でベッドに入ることができる、という点を重視したものが多いようです。
欧米人にとって「入浴」とは?

海外の人にとって、お風呂に浸かるのは特別なこと。
「欧米人は、毎日お風呂に入らない」という話は日本でもよく耳にすると思いますが、これを聞いて「欧米の人は不潔なのでは……?」とは思わないでくださいね!
欧米人にとって、「お風呂に入る(=湯船に浸かる)」ことは、疲れているときやリラックスしたいときなど、癒しの効果を求めて入るものだそうで、必ずしも体を洗う目的で入るわけではないようです。
その一方で、シャワーはきちんと毎日浴びている人がほとんどですので、ご安心を。
海外ではシャワーとお風呂の用途の違いが、ハッキリとしているようですね。

バスタブがなく、狭いシャワーブースだけという家庭も多い。
”シャワーは朝派”の欧米人の主張

朝のシャワーにもまた違った効果が。
「朝シャワーを浴びたい」という、欧米人の主張にも理由があります。
人は、寝ている間も汗をかき、体からは皮脂が分泌されています。じつは、寝ている間にかく汗はひと晩でコップ1杯分だと言われています。
汗や皮脂は放っておくと酸化してしまうため、体臭の原因にもなります。つまり、朝シャワーを浴びて汗を流すことは、体を清潔に保つためにも意味があることなのです。
また、朝シャワーを浴びると、シャワーの温度と適度な水圧によって交感神経が刺激され、体を目覚めさせる効果があると言われています。
それだけでなく、熱いシャワーは体温を上げる効果があるため、代謝が上昇して1日の始まりからエネルギー消費が活発になり、太りにくい体づくりができるようになる、とも考えられているのです。
そう考えると、朝シャワーを浴びる理由もなかなか理にかなっており、どちらがいいかと判断するのは難しいところですね。