国際結婚カップル、特に欧米人の夫と日本人の妻のカップルにおいて、障害になりうるものが「体力の違い」です。
もともと、骨格が大きく筋肉質な人が多い欧米人と、華奢なつくりで少食な人が多い日本人とでは、普段の生活から体力の違いが顕著に現れることがあります。
そんななか、「すぐに疲れてしまう日本人とそれにヤキモキする欧米人」という構図は、国際結婚ではおなじみの光景となっています(笑)
今回は、イギリス人と国際結婚し、夫の国で暮らす筆者が実感する「国際結婚あるある!」のなかから、「体力の違い」問題についてお話ししたいと思います!
日本人は歩くのが遅い!?

日本人の歩き方のクセ、もしかして着物のせいかも!?
イギリス人の夫と街を歩いているときに、いちばん苦労するのが「歩く速さの違い」です。
夫が普段歩くスピードに合わせるには、私は早歩きをしなければならず、夫が早歩きになろうものなら、私は小走りしなければ追いつくことができないこともよくあります。
イギリスにやってきた日本人の多くが、イギリス人の歩くスピードに追いつくことができていない状況を目の当たりにしたことが何度もあるので、これは私と夫に限った話ではないようです。
そもそも日本人の歩くスピードが遅いのは、歩き方に原因があるとも考えられています。
欧米人は、腰を軸にして膝を伸ばすようにして足を出し、大股で歩くのに対し、日本人は、あまり足を上げずに膝を曲げて歩く傾向があるため、歩幅が狭くなりがちになってしまうんだとか。
このような小さな習慣の違いも、浮き彫りになってしまうのが国際結婚なのです……。
イギリス人は歩くのが大好き

日本人がイメージする「散歩」の範ちゅうを軽く超える、イギリス人の散歩。
古い建物が多いヨーロッパの国々では、たとえ先進国だとしてもアパートなどにエレベーターがついていない建物が多く、また電車・列車などの交通網も、街の隅々まで行きわたっているというわけではありません(トラムや地下鉄などの交通システムが便利な都市部もありますが)。
ヨーロッパでは、利便性よりも街の美観や歴史的建築物の保存などを優先することが多々あり、生活環境は日本ほど便利なものではありません。

「パリのアパルトマン」なんて響きはステキだけど、じっさいはこの階段を毎日何度も上り下りする日々。
そのような理由もあって、ヨーロッパ人は普段から日本人よりも歩くことに慣れているようです。
また、特にイギリス人は「散歩好き」という国民性も手伝って、休日になると家族や夫婦で森や牧草地、川辺などに出かけ、犬の散歩をしたり、ハイキング(ウォーキング)をしたりして、“歩くこと”を楽しみます。
歩く距離も長く、1日に10キロ近く歩くことも珍しくありません。
電車や車に乗ることに慣れている日本人にとって、イギリス人の歩く距離の長さは、ちょっとしたカルチャーショックになるかもしれませんね。
欧米人のタフさはどこから?

ハンバーガーひとつとっても、日本と欧米では大きさが全然違いますしね……。
欧米人と一緒に旅行などに行くと、歩く距離やスピードも含め、スタミナの違いを痛感させられることがよくあります。
筆者もイギリスで生活するようになったことで、日本にいた頃よりも活動的になり、長時間歩くことにも慣れてはきましたが、それでもやはり、欧米人のタフさにはかないません……。
「体格の違い」と言ってしまったらそれまでですが、欧米人が一度にとる食事の量やタンパク質の高い食生活も、彼らのスタミナ作りに貢献しているのかもしれません。
また、日本人の生活には”利便性”という「甘え」もあり、体を動かすことがおっくうに感じる人も多くなっているようです。
こうした要因が、ますます両者の「体力の差」を大きくしてしまっているのかもしれませんね。