合理的に作られた工業製品でありながら、デザイナーのこだわりや主張が詰まった椅子。
さて、今回も椅子好きならハズすことのできない、世界の名作デザイナーズ・チェアたちをご紹介します◎
06. アルヴァ・アアルトの「Chair 69」
(artek.fi)
フィンランドを代表する建築家、アルヴァ・アアルト。彼が手がけた家具の特徴は、「アアルトレッグ」と呼ばれる無垢材を活かした、柔らかな曲線加工の技術です。
なかでも1935年にデザインされた「Chair 69」は、フィンランドでは定番のダイニングチェアになっているんだとか。
ちなみに、背もたれのない「Stool 60」も大人気で、こちらは座面の張地を替えて楽しむという人も増えています◎

artek アルテック CHAIR 69
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artek アルテック STOOL 60
Buy for Amazon07. ジャン・プルーヴェの「スタンダードチェア」
続いてご紹介するのは、フランスの建築家ジャン・プルーヴェの「スタンダードチェア」。
今、何かと話題のZOZOTOWNの前澤友作社長も、ジャン・プルーヴェの作品に魅了されたひとりで、多くの家具をコレクションしているんだとか。
鋼板を大胆に取り入れつつも、温かみの感じられる家具が多く、なかでも「スタンダードチェア」は、特に人気の椅子となっています◎

vitra ヴィトラ Standard スタンダード チェア
Buy for Amazon08. ピエール・ジャンヌレの「アームチェア」
スイスで生まれ、フランスで活躍した建築家ル・コルビュジエ。そのいとこであり、コルビュジエの仕事のパートナーでもあった、ピエール・ジャンヌレというデザイナーをご存知ですか?
偉大なる巨匠の影に隠れがちなジャンヌレですが、インド北部の都市チャンディーガルの都市計画に従事し、インドの近代建築に大きく貢献した人物です。
そんなジャンヌレがデザインした、オリエンタルな雰囲気が漂う「チャンディーガルシリーズ」の家具も、その都市計画から誕生したもの。
現地の職人と共創されたという美しい椅子は、座るのがもったいなく感じられそうですね◎
09. アルネ・ヤコブセンの「セブンチェア」
北欧デザインの巨匠、デンマークの建築家アルネ・ヤコブセンがデザインした「セブンチェア」。1955年の発表以降、世界中でベストセラーとなり、その人気は今も衰えることを知りません。
カフェやレストランなどで、目にしたことのある方も多いのではないでしょうか?
洗練されたフォルムを持ちながらも、左右に大きく広がった背もたれの安心感は、まさにミッドセンチュリーの傑作です◎
10. ボーエ・モーエンセンの「J39」
ボーエ・モーエンセンは、ハンス・J・ウェグナー、アルネ・ヤコブセンに並んで、デンマークの家具デザインを代表するデザイナーのひとりです。
彼の名が世の中に広まるきっかけとったのが、素朴なたたずまいながらも洗練された「J39」。デンマークでは知らない人がいないほど、現代に至るまで多くの人々に愛されている椅子です。
もともとは農作業用などに使われていた紙ひもに樹脂を含ませ、座編み用に転用した「ペーパーコード」が使用されているのが特徴。
このペーパーコードを使った椅子といえば、前半でご紹介したウェグナーの「Yチェア」も有名ですが、じつはこちらの「J39」のほうが3年ほど先にデザインされたものなんですって◎
まとめ
世の中に存在する数々の名作チェアのなかから、今回はほんの少しだけご紹介しましたが、気になる一脚はあったでしょうか?
やはり椅子は座ってなんぼ。ぜひじっさいに、たくさんの椅子に座ってみて、お気に入りの一脚を見つけてみてください◎