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【世界のハーブ vol.24】シソ(大葉、赤ジソ、エゴマ)

和食に欠かせない、日本で最も身近なハーブ

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青ジソ(大葉)と赤ジソの葉。

料理の薬味や梅干しなど、日常的に目にする日本を代表するハーブのひとつである、「シソ(紫蘇)」。中国では漢方薬として古くから用いられており、日本では平安時代から栽培が始まったとされています。

そんなシソの品種は数多く存在しており、葉や茎が紫色の「赤ジソ」、緑色の「青ジソ(大葉)」、葉が縮れている「チリメンジソ」、韓国料理などに使われる「エゴマ」などが、ポピュラーな品種です。

清涼感のある芳香を全草に持つシソは、食欲増進や殺菌・防腐効果があることから、葉や花穂を刺身・寿司などの薬味として利用することが多いです。

また、βカロチンやビタミンB、カルシウム、カリウムなどの栄養素をとても多く含有しているので、野菜としてそのまま天ぷらや漬物にして食べるのもおすすめ。

特に、熟したシソの果実は「蘇子(そし)」と呼ばれており、漢方ではせきやぜんそく、便秘などの治療に用いられています。

また近年では、赤ジソの葉に多く含まれる「ロズマリン酸」というポリフェノールの一種に、免疫機能を正常に保ってアレルギー症状を改善する効果があるとして、健康食品などにも利用されています。

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未熟成の実を付けた穂は「穂じそ」と呼ばれ、薬味に使われる。

シソは、料理でどう使う?

シソは、和食においては薬味や刺身のツマとしてよく使われていますが、バジルのように細かく刻んでパスタに混ぜたり、サラダや肉料理など、日本料理に限らず幅広い料理に応用できます。

ただし、表面に農薬や虫が付いている場合があるので、調理の前には水にしばらくつけ置き、流水でこすりながら洗うといいでしょう◎

「赤ジソ」は漬物に

青ジソ(大葉)に比べると、料理に使う頻度が少ない赤ジソですが、酸が加わると鮮やかな赤色が出てくることから、色と香りを生かして梅干しやナス・キュウリの柴漬けに用いられます。

また、葉をそのまま塩漬けにすると、おにぎりの海苔の代わりとしても利用できます◎

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赤ジソとナスを漬け込んだ「柴漬け」。

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赤ジソの葉をおにぎりの海苔の代わりにくるんでも◎

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赤ジソで梅干しを作った際にできる副産物「もみ紫蘇」を利用した、赤ジソのふりかけ。作り方は、もみ紫蘇を天日で干してからフードプロセッサーで細かく砕けば完成。

「青ジソ(大葉)」「エゴマ」は油や肉を使った料理に

清涼感のある青ジソ(大葉)は、麺類や刺身の薬味のほか、揚げ物やギョウザなどのこってりした料理にもよく合います。

このほか、エゴマの葉も肉や魚の生臭さを軽減する効果があることから、韓国料理では鍋料理や焼肉に使われるほか、漬物にして食べられています。

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刺身や海鮮丼のツマとして使われる青ジソ(大葉)。彩りとしても欠かせない存在。

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カリッと揚げた青ジソ(大葉)の天ぷらは、シソが苦手な人にもオススメ◎

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韓国料理に欠かせないエゴマ。韓国の焼肉では、肉やナムル、キムチなどを包んで食べるのが一般的。

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韓国料理の「オリタン」。アヒル肉、トウガラシ、エゴマの葉、エゴマの種などを煮込んだ鍋料理で、栄養たっぷり。

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エゴマの葉を醤油やダシ汁、トウガラシ、水あめなどで作った漬け汁に漬けた、韓国料理の「ケンニプチャンアチ」。

シソの育て方

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青ジソ。葉が硬くなるため、直射日光に当てすぎないこと。

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赤ジソは、花壇の彩りとしても◎

育てやすさ : ★★★★★
植え付け :3月中旬~6月中旬
花期 : 9~10月
収穫 : 6~10月

▪30センチほどに成長したら新芽を摘んでおくと、脇芽が出てきて多くの葉が収穫できる
▪乾燥が苦手なため、水やりをなるべく切らさない
▪虫が付きやすい場合は、防虫ネットなどをかけておく

ABOUT THE HERB

和名 :シソ、チソ、オオバ
学名 :Perilla frutescens
分類 :シソ科/一年草
原産地 : 中央アジア
草丈 : 60cm~1m
使用部分 : 葉、花穂、果実
用途 : 料理、お茶 など
効能 : 食欲増進、利尿、発汗、鎮咳、健胃、精神安定、抗菌、抗アレルギー など

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