世界各地で行われる「クリスマスパーティー」! スイーツは絶対欠かせないお楽しみです◎
日本でクリスマスといえば、趣向を凝らした「クリスマスケーキ」が主役ですが、ほかの国では違うんです。というか、国によって、全然違ったりもするのです!
今回は、イギリスとアイルランドの2カ国。地理的にも近い場所にあることから、スイーツ文化も共通しているところがあるのです。
01.「クリスマス・プティング(Christmas pudding)」

クリスマス・プディング。ボウル型に入れて焼くため、トップが丸くなるのが特徴。
イギリスとアイルランドのクリスマススイーツといえば、「クリスマス・プティング(Christmas pudding)」!
「プディング」と聞くと「プリン」を思い浮かべますが、もともとは小麦粉や卵、牛乳を材料にした蒸し料理全般のこと。現在のプリンは、このプディングの一種でもあるのです。
そしてクリスマス・プティングとは、レーズン、チェリー、オレンジ、レモンなどなど、何種類ものドライフルーツと、シナモン、ナツメグ、ジンジャーなどなど、こちらも何種類ものスパイスを、砂糖やブランデーなどと一緒にじっくり煮込み、生地と混ぜ合わせて、蒸し焼きにしたケーキです。

煮詰めたドライフルーツなどを混ぜ合わせる様子。各家庭に伝わる伝統的なレシピがあることも。
クリスマスアドベントの前に作っておき、そこから1カ月以上寝かせます。そしてクリスマス当日、ブランデーでフランベをして食べるのです。

クリスマス・プディングをテーブルの上でフランベするのが、クリスマスディナーのメインイベント!
このクリスマス・プディングに、コインや指ぬきなど小さなアイテムを入れて、切り分けたときにそれぞれ何が入っていたかで運勢を見る占いもポピュラーです◎
02.「ミンスパイ(Mince pie)」

ひと口サイズが可愛いミンスパイ。
「クリスマス・プディング」とセットでイギリス・アイルランドのクリスマススイーツとなっているのが、「ミンスパイ(Mince pie)」。
「ミンス」とは「ひき肉」のことで、もともとは、ひき肉とフルーツを混ぜた具をひと口サイズのパイにしたものでした。現在ではお菓子要素が強くなり、フルーツがみっちりと入ったパイが主流です。
中に入れるフルーツのバリエーションはいろいろですが、基本的にはクリスマス・プディングとだいたい同じ。ですが、昔のなごりから、フルーツの具のことは「ミンスミート(ひき肉)」と呼ぶそうです。

トップにかぶせるパイ生地を、クリスマスモチーフに型抜きすることも多い。
さらに伝統的なミンスミートには、「スエット」と呼ばれる牛の腎臓周りの脂(ケンネ脂)が入ります。こちらも昔のなごり。
また、ミンスミートを作るときは、時計回りに生地を混ぜるといいことがあるんだとか!

こってりした濃厚な味わいなので、クリームチーズなどをプラスするとひと味違ったフレーバーに。
03.「クリスマスケーキ(Christmas cake)」

クリスマスの雪をイメージしたアイシングが◎な、クリスマスケーキ。
ところで、イギリスとアイルランドには日本のように「クリスマスケーキ(Christmas cake)」が存在します!
「クリスマス・プディング」、「ミンスパイ」と、フルーツ&スパイスのお菓子が続きましたが、このクリスマスケーキも、もちろんその流れを組んだフルーツケーキ。別名「リッチフルーツケーキ(Rich Fruit Cake)」と呼ばれることからも分かるように、ふんだんにフルーツが練り込まれています◎
形はいわゆる丸いラウンドケーキですが、表面がマジパンやアイシングでがっちりと覆われているのが特徴。このアイシングの厚さは、なんと1センチ近くになる場合もあるんだとか!
そして、ツルンとしたまっさらな表面ができたら、思い思いにクリスマスのモチーフをデコレートします◎

こんなに分厚いアイシングのものも!

パウンドケーキ型で焼いた、四角いタイプのクリスマスケーキ。