タイの首都バンコク近郊に住み始めて10年。いつか日本に帰ろうと思いつつ、タイ人と結婚して、娘も授かったと思ったら、日本に帰るどころか母までタイに呼び寄せて、現在は旦那、娘、母と4人暮らし。
タイ生活でのハプニング、タイの美味しい物、タイの楽しい所などなど、生のタイ情報をお届けします◎
今回は、タイにある多くの市場のなかでも特にユニークなことで知られる、「メークロン市場(Maeklong Market)」をご紹介したいと思います!
「メークロン市場(Maeklong Market)」とは?

国鉄メークロン駅前の線路の両脇にあるメークロン市場。(Sitthipong Pengjan / Shutterstock.com)
先日ご紹介したアンパワー水上マーケットに行くさいに、ぜひ一緒に立ち寄っていただきたいのが、「メークロン市場(Maeklong Market)」。
タイには多くの市場があるのですが、この市場はそのなかでも特に一風変わっていることで知られています。日本のテレビで紹介されたこともあり、ご存知の方も多いかもしれません◎
別名「線路市場」とも言われるこの市場、その名前の通り、線路の上で開かれている市場なのです! しかも、廃線の使われていない線路ではなく、”現役の線路の上”で営業されているのです。

お客さんが歩く道は、なんと線路の上!(Zen S Prarom / Shutterstock.com)
お店に並んでいる商品は、フルーツ、肉、魚、野菜などの食料品から日用品など、タイのどこにでもあるような市場に並ぶ商品と同じ。土産物などの商品を置いているお店もありますが、市場自体は地元の人の生活のための商品が主となっています。

線路の横で市場の物を食べられるイートスペースも。(Carlos Huang / Shutterstock.com)
電車が来るといっせいに店が折り畳まれる!?
これらの商品は線路の両脇スレスレに並べられており、お客さんは線路上を歩いてお店を見て回るしくみ。では、電車が来てしまったらどうするのでしょう?
その方法とは、「店を折り畳む」。
電車が来る前になるとタイ語のアナウンスが入り、その後、いっせいにお店の人がテントを折り畳み、商品をお店の中に引き下げ始めるのです。

折り畳まれたテントの間を通り抜ける電車。(kikujungboy / Shutterstock.com)
このメークロン市場のタイ語名が「タラート・ロム・フープ」というのですが、訳すと「傘を閉める市場」という意味で、このテントを折り畳む様子が名前の由来となっています。
テントを畳み、桶に入った商品は桶を後ろに下げ、テーブルに乗った商品はテーブルに乗ったまま下げられます。このテーブルもまた特別仕様になっており、テーブルの足にタイヤが付いていて、移動しやすいように工夫されていました。

商品を引き下げているとはいえ、あと数センチ高ければ電車に衝突!熟年の技です……。(Suthikait / Shutterstock.com)
格好の撮影スポット
メークロン市場には、1日に4往復電車が来るようですが、お店の人はすっかり慣れた手付き。
電車が近づいてくると、お店の人は店内に引っ込み、観光客は安全な場所に待機して、カメラ撮影開始です! 本当に目の前スレスレの所を電車が走っていくので、迫力もスリルも満点!!

いっせいに写真を撮り始める観光客。(Ipek Morel / Shutterstock.com)

こんなギリギリな場所を通り抜けます!(筆者撮影)
電車の方も一応速度は落としているものの、子ども連れはもちろん、大人でも気をつけないと危険だと思いますし、日本だと確実にNGな光景でした。……ですが、日本だけでなく世界でもなかなか見られない光景でもあるので、一見の価値はアリ!!!
筆者も思わず「オオ!!??」と声を上げてしまうほどでした(笑)
そして電車が通り過ぎると、またいっせいに商品が並べられてテントも元通りに広げられ、何事もなかったかのように、普通の市場へと戻るのです。
メークロン市場への行き方

ローカルな市場ならではのフードもたくさん。こちらはカエルの串焼き。(筆者撮影)

こちらは魚(サバの仲間)の首を曲げて蒸した「プラトゥー」と呼ばれる料理で、このエリアの名物料理。(筆者撮影)
メークロン線路市場があるのは、バンコクの隣、サムットソムクラーク県。バンコクからは1時間半ほどの場所に位置しています。
ということで、メークロン線路に行くには旅行会社のツアーに参加するのがいちばん簡単で便利な方法だと思います。
しかもこうしたツアーであれば、市場を通る電車の時間も考えて予定が組まれていますし、電車が通過するのを見逃すこともないはず。
だいたいの場合、先日ご紹介したアンパワー水上マーケットとセットになっているツアーがほとんどですので、水上マーケットと合わせて1日中楽しめると思います◎
もしもタイに慣れている方であれば、ミニバスや電車で行くという方法も。 交通費が抑えられますし、ローカルな雰囲気も味わえていいかもしれません◎