タイの首都バンコク近郊に住み始めて10年。いつか日本に帰ろうと思いつつ、タイ人と結婚して、娘も授かったと思ったら、日本に帰るどころか母までタイに呼び寄せて、現在は旦那、娘、母と4人暮らし。
タイ生活でのハプニング、タイの美味しい物、タイの楽しい所などなど、生のタイ情報をお届けします◎
今回は、祖父がタイに旅行に来た際に、「タイのスリ」被害にあってしまった事件についてお話ししたいと思います!
タイ観光はスリと詐欺にご用心!

旅行中はなるべく、周囲に気を張っておこう!
以前の記事でも書いた通り、タイは観光客に対する詐欺やスリが多い国。在タイ日本大使館から注意喚起の連絡が来ることもあるぐらい、被害が多発しているのです。
なかでも、安全・安心な環境に慣れた日本人は危機管理能力が低いことから、こうした犯罪の格好の餌食になっています。
タクシーに乗り込んだ瞬間に!

タクシー自体もきちんとした車を選びましょう。(2p2play / Shutterstock.com)
筆者がバンコクに住み始めて1、2年目の頃のこと。日本の両親と祖父が、バンコクに遊びに来ました。
そして、”せっかくタイに来たんだから”ということで、タイマッサージやスパでリラックスしたあと、次の目的地に向かうためにタクシーを捕まえようとしていたときです。筆者がタクシーを探し、両親はマッサージ店の前で記念撮影、祖父は歩道でその様子を見ていました。
タクシーも捕まり、写真撮影も終わり、みんなでタクシーに乗り込むことに。筆者が前の席に乗って、後部座席に父、母、祖父の順で乗り込みました。するとそのときです。祖父が乗り込んだ瞬間、車の外からタイ人のおじさんが祖父を車に押し込み、車のドアを”バタンッ!”と閉めたのです(タイのタクシーのドアはすべて手動です)。
そのままタクシーは進み始め、筆者達は一瞬何が起こったのか状況が読めませんでした。そしてそのとき、祖父がウエストポーチをつけていたことに気づき、急いで何かなくなっていないか確認したところ、カメラと財布がなくなっているというではありませんか!
財布の中には現金2万円が入っていたようですが、その直前に筆者にお小遣いとして1万円をくれていたので、それが不幸中の幸いでした(笑)
クレジットカードの有無も確認しましたが、祖父は「タイには持ってきていない」と言い、むしろ地元の商店街などのポイントカードの方を心配していました(笑)
けっきょく、カメラと現金2万円とポイントカードなら、まぁ許容範囲の被害ということで、少々ヘコみつつ、その後も観光を続けました。
帰国後、クレジットカードの紛失が発覚!

海外では「スリ注意」の注意書きもよく見かけるもの。
しかし問題になったのは、祖父たちが日本に帰国してから1カ月後ほど経った頃。祖父が母のところに真っ青になりながらやって来たそうです。
母が話を聞くと、「クレジットカード会社から20万円ほどの請求が来た」と言うのです!
祖父が「持っていない」と言っていたクレジットカードですが、なんとホームセンターの会員カードにクレジット機能が付帯していたようで、それが使われてしまったのです!
祖父はそんなことも記憶になかったため、筆者達が確認したときにも「クレジットカードは持っていない」と言ってしまったのでした。
ですが、幸いにもこのカードに海外旅行保険も付帯していたことから、結果的には全額補償され、事なきを得ました。
海外では危機管理をしっかりと。

気を抜いた瞬間が狙われるタイミング!
結果的にはそこまで大きな被害にはなりませんでしたが、祖父の心は傷ついていたと思います。
母にも「祖母には言わないでほしい」と言っていたらしいので、やはりショックは大きかったのでしょう。筆者も祖父がタイを嫌いになったのではないかと思い、悲しくなりました。
きっと祖父が歩道で待っていた時からスリに目を付けられていて、もしかしたらウエストポーチのジッパーも気づかれないように開けられていたのではないかと思います。
平和すぎる日本。本来はとても良いことなのですが、それによって日本人は危機管理能力が低くなり、海外に出るとこういった犯罪のターゲットになってしまうのかもしれません。
筆者たち家族もまんまと餌食になってしまったワケですが、「私がもっと危機感を持っていれば……」と強く反省した一件でした……。