日本には古くから、初夢の内容でその年の吉凶を占うという風習があります。毎年初夢を楽しみにしているという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、この初夢やその意味、よい夢を見る方法などについてご紹介いたします◎
「一富士二鷹三茄子」、初夢でぜひ見たい縁起物★
初夢に見ると縁起がいいといわれるものには、皆さまもご存じ、「一富士(いちふじ)、二鷹(にたか)、三茄子(さんなすび)」があります。
これは江戸時代の頃には決まっていたといわれており、さらには「四扇(しせん、しおうぎ)、五煙草(ごたばこ)、六座頭(ろくざとう)」と続く場合もあるそうです。
また現代では、トイレの夢などもよいとされていますね◎ 以下に、初夢で見ると幸運を招くといわれるものをいくつかご紹介します。
◎ 富士:挑戦している物事の達成、発展、飛躍を意味します
◎ 鷹(タカ):成功を表します。鷹が空を飛んでいた場合は大吉◎
◎ 茄子(ナス):社会的な成功の象徴。茄子をもらう夢は金運アップ!
◎ 扇:末広がり。パワーアップ! 運気がよい方向に変化します
◎ 煙草(タバコ):煙が昇ることから運気上昇を暗示。権力や地位なども象徴
◎ 座頭:「座頭」とは、髪の毛がない人のこと。“怪我(ケガ)ない”年になる暗示!
◎ トイレ:神様が宿るともいわれる場所。幸運、金運アップを象徴します
◎ 魚:発展の象徴。大きさや量、状況によって発展の仕方を占います
◎ 光:幸運の兆し! 心地よかったり動いていたりすると大吉◎
夢の内容を忘れてしまったときは……?
朝目が覚めた瞬間に、「夢を見ていたけどなんの夢だったか忘れてしまった!」ということはありませんか?
そんなときは、起きた瞬間の感覚や感情に注目です。内容は覚えていなくてもなんとなく“感覚”は残っているはず。
「なんだか幸せな気持ちがする」「楽しい夢だったような気がする」と思えるときは、おおむね吉夢で、先行きは明るい、ととらえてよいでしょう◎
初夢はいつ見る夢のこと? じつは昔から諸説あり
ところで初夢とは、いったいいつ見た夢を指すのでしょうか?
これについては古くから、”31日の夜に寝て元旦の朝に覚えているもの”、”元旦の夜に見るもの”、”2日の夜に見るもの”など、諸説があります。
”2日の夜に見るもの”を初夢とする説は江戸中期に広まったもので、2日が仕事始めの日とされていたことから、始まりの日の晩に見る夢=初夢となったといわれています。
現代では、”元旦の夜から2日の朝にかけて見るもの”、もしくは”2日の夜から3日の朝にかけて見るもの”を初夢とすることが多いようです。
また、夢は見たことを覚えていない場合も多いですから、習わしにのっとった方法ではないかもしれませんが、”年が明けてから初めて覚えていた夢”を初夢としてもよいのではないでしょうか?
せっかくのめでたい年始のゲン担ぎ。神経質になりすぎず、楽しみましょう♪
いい夢を見るおまじないは、「宝船を描いた紙を枕の下に入れる」
いい夢を見るために、昔の人たちもさまざまな努力をしていました。そのなかのひとつに、「宝船の絵を枕の下に入れて眠る」というものがあります。
この宝船の絵には、「永き世の遠の眠りの皆目覚め 波乗り船の音の良きかな(なかきよのとおのねぶりのみなめざめ なみのりぶねのおとのよきかな)」という、逆から読んでも同じ音になるように作られた回文も一緒に書かれていたそうです。
「いい夢が見たい!」という方は、この宝船と回文を描いた紙をご用意されてみてはいかがでしょうか? 上手くなくても、簡単に描くのでもかまいません。願いを込めながら描いてみましょう◎
もしも悪い夢を見てしまった場合は、この回文を口に出して唱えると悪い夢を祓える、ともいわれていますよ。
まとめ
さて、いよいよ新年の始まりです。よい初夢は見られるでしょうか? 日本の習わしに触れて、ぜひ楽しいお正月をお過ごしくださいね◎