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【世界の魔除け #8】日本〜年越し&お正月編〜

世界には、地域民族宗教などに由来する、たくさんのお守りがあります。

多くは幸運のお守りで、金運や恋愛などに特化したお守りも見られます。

その中でも、今回は「魔除け」としての働きが大きいアイテムやノウハウを、ピックアップ。

目に見えない悪を退ける、さまざまな魔除けたちをご紹介します◎

今回は日本! 区切りの時である年越し~お正月にかけては、特別な魔除けやお祓い法が見られます。

1.「冬至」

【世界の魔除け #8】日本〜年越し&お正月編〜1

冬至にはカピバラも柚子湯でリラックス◎

「冬至」は、1年で昼がいちばん短く、夜がいちばん長い日。

毎年12月22日前後となります。この冬至を境に昼が長くなり始め、新しい循環が始まります。自然界では、冬至が新年といえる日なのです。

ところで、闇に包まれる夜は「魔」がたくさん出てくる時間帯であり、魔がやって来ると思われていました。冬至は夜がいちばん長い日なので、魔も出やすいとき。

そんな夜に対抗するのは、「太陽」。

冬至の夜にお風呂にユズ(柚子)を浮かべる「柚子湯」や、カボチャを食べる「冬至カボチャ」は、太陽の色である黄色のユズやカボチャを食べて、魔を祓っているのです。

また、同じく魔除けの色である赤い食材のアズキ(小豆)とカボチャを一緒に煮た「いとこ煮」も食されます。

このほかには、コンニャクを食べる地方も。お腹の中を掃除してくれるコンニャクは、”食べるお祓い”。スッキリと魔を払ってくれるでしょう◎

そして、この冬至を越えると、日本は一気に年越しムードを迎えます。

2.「大掃除」

【世界の魔除け #8】日本〜年越し&お正月編〜2

玄関の盛り塩。

1年分のホコリには、「魔」も付いています。普段の掃除では取り切れていないところが要注意!

年末の大掃除は日本の風物詩でもあり、物理的な掃除と一緒に、塩や酒をまいてお清めも行います。

なかでも、魔除け効果抜群なのが「盛り塩」。玄関や部屋の隅に魔除けの塩を盛って、家の中に魔が入ってこないようにするのです。

盛り塩の効果は1カ月ほどと言われ、崩れてきたら新しい塩に替えるのがオススメ。小さなお皿に水を含ませながら盛ると、うまくいきます◎

3.  年越しの「大祓(おおはらえ)」

 

今年の厄は今年のうちに祓っておいて、すっきりとした心と体で新年を迎えたいもの。大掃除も大事ですが、神社で行う「大祓(おおはらえ)」も大事な行事です。

大祓とは、6月と12月の年に2度行うもので、6月は「夏越しの大祓」、12月は「年越の大祓」と呼ばれます。

魔を祓い、罪を清めるためのお参りで、「人形(ひとがた)」と呼ばれる人の形を模した紙に魔や罪を移して焼く、「お焚き上げ」をして祓います。

4.「注連飾り(しめかざり)」と「注連縄(しめなわ)」

【世界の魔除け #8】日本〜年越し&お正月編〜3

神社の注連縄(しめなわ)。

神社の本殿などに張られている「注連縄(しめなわ)」は、”ここから先は神聖な場所である”という目印であり、「魔」が入ってこないように結界を張る役割を果たしています。

そして、「歳神様」を自宅にお迎えするお正月には、”注連縄を普通の家庭でも”と、簡易的に作られたのが「注連飾り(しめかざり)」。

【世界の魔除け #8】日本〜年越し&お正月編〜4

お正月の注連飾り(しめかざり)。

注連飾りは、小さい注連縄と、シダの一種である「裏白(ウラジロ)」、ミカンの一種の「橙(ダイダイ)」などで作られます。

そして、29日と31日以外の日に飾り、「門松」などのお正月の松飾りを飾る元旦〜7日(15日)までの「松の内」を過ぎたらはずします。

5.「破魔矢(はまや)」

【世界の魔除け #8】日本〜年越し&お正月編〜6

破魔矢。

年が明けて初めて神社に参拝する「初詣」の際、神社から授けてもらうことが多い「破魔矢(はまや)」。読んで字のごとく、”魔を破る矢”で、魔除けに効果がある縁起物です。

お正月ならではの存在のようになっていますが、じつはいつ授けていただいても良いもの。それでもやはり、これから1年間の魔除け祈願には、初詣の破魔矢がいちばんということになるでしょう。

ちなみに、破魔矢を飾るときは、矢先を上に向けてはいけません。「上」は「天国」を意味し、神様がいる場所だからです。そして、その年の「凶の方角」に飾れば、魔除け効果抜群と言われています。

できれば、目線よりも高い所に飾りましょう◎

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