タイの首都バンコク近郊に住み始めて10年。いつか日本に帰ろうと思いつつ、タイ人と結婚して、娘も授かったと思ったら、日本に帰るどころか母までタイに呼び寄せて、現在は旦那、娘、母と4人暮らし。
タイ生活でのハプニング、タイの美味しい物、タイの楽しい所などなど、生のタイ情報をお届けします◎
前回、祖父がタイでスリにあった話をしましたが、じつはこの話には続きが……。ということで今回は、「父が祖父の仇を取るために、タイのスリにリベンジした件」についてお話ししたいと思います!
父の偽札大作戦!
両親と祖父がタイに遊びに来たあと、その数カ月後にふたたび両親がタイに来ることになったのですが、その前に筆者が実家に帰省したときのことです。
父が新聞紙を切って何かを作っていました。
「それは何?」と尋ねたところ、なんと「偽札を作っている」と言うではありませんか!
ですが、「偽札」といっても新聞紙を切ったただの紙切れ。「それをどうするの?」と聞くと、「今度タイに行ったら、スリに仕返しをするんだ! 祖父の仇を取る!」と言うんです(笑)
父は切った新聞紙を札束のようにまとめて封筒に入れ、封筒の表にはご丁寧に「20万円」と書いていました。
父の作戦とは、その封筒をわざとタイのスリに盗ませて喜ばせ、後でスリが中身を見たら、じつはただの新聞紙の紙切れでガッカリさせるというもの。
この作戦のために、父は普段は使わないウエストポーチもわざわざ持って、タイに乗り込んできました!
いよいよリベンジ決行!
まずは前回、祖父がスリにあったエリアに行ってみることに。フラフラと歩いてみましたが、いっこうにスラれる気配はありません。
そして日を改め、スリが多いと言われる「ウィークエンドマーケット」に行くことに。ここのウィークエンドマーケットは、タイ人である主人の母でさえ財布を盗まれたという場所です。
この”スリの聖地”(!?)に乗り込んだ父は、ウエストポーチのファスナーをわざと少し開けて歩くという作戦に。まさに「ねらってください!」と言わんばかりです(笑)
まずはしばらく買い物を楽しんだのですが、偽札入りの封筒は、まだウエストポーチに入ったまま。そこで父はだんだん大胆になり、ウエストポーチのファスナーをどんどん大きく開いていきました。途中、親切なお店の人たちに、「バッグが開いているから気をつけてね!」と注意されるほどです(笑)
わざと開けているので申し訳ないなと思いつつ、お店の人たちに「ありがとう」と言ってファスナーを閉め、その場を離れてふたたびファスナーを開けるということを何度か繰り返していました。
そして、ついにその瞬間がやって来たのです!
ついにスリが登場!
少し混み合うお店で商品を見ていたときでした。父いわく、「何かゴソゴソとしている感じがした」とのこと。
その感覚通り、ウエストポーチを見てみると、やはり封筒は見事になくなっていました!
父にとったら作戦成功! スリにとったら、一瞬大喜びした後にすぐぬか喜び状態です。
大金だと思って開けたら、ただの新聞の紙切れなんですから、相当ガッカリしたことでしょう(笑)
これでついに、祖父の仇は取りました!
タイのウィークエンドマーケットにはご用心!
リベンジできてうれしかったと同時に、お店の人に「気をつけて」と言われて、本当にスラれてしまったわけですから、やはりタイのウィークエンドマーケットはスリが多いんだなと実感しました。
たとえばバッグをしっかりと抱えて持っていても、カッターで切られて財布を取られたという話も聞いたことがあります。
ここまでくると、自分ではもう防ぎようがありませんが、タイのウィークエンドマーケットに行く際は、できるだけ身の回りに気をつけながら買い物を楽しんでほしいと思います◎