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映画「グレイテスト・ショーマン」【テアトル・オネエ第23回】

新旧・内外・ジャンルも問わず、レインボーな視点でオススメの映画を取り上げる架空映画館「テアトル・オネェ」。花粉症はオネェにも容赦ないわぁと、日々ティッシュとマスクが手放せない支配人のヴァニラ・ノブです。

今回上映するのは「グレイテスト・ショーマン」

◎「グレイテスト・ショーマン」のおすすめポイント

■そうそう、こんなミュージカルが観たかったと思わせるわかりやすさ!

■マイノリティの存在がこの映画を支えてるわね

■ミュージカルを楽しむ入り口となり得る映画ね

◎ミュージカル映画のハードルを上げるのは禁物よ

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昨年、日本でも大ヒットしたミュージカル映画。その前年、デミアン・チャゼル監督のミュージカルラ・ラ・ランドがヒットしたけれど、オーバーチュアがわりの高速道路を使ったオープニングの高揚感に上がりまくりで期待したものの、話が進んでいくうちに、「え、これ、私たちが観たかった感じじゃない」と、SNSなどで戸惑いとハードルを上げすぎた後悔を隠せない人が大勢いたわねぇ。今作はそんな「ラ・ラ・ランド」の反動もあり、「そうそう、こういうのが観たかったの!」と、話の展開の早さ、そして見せ場が次々と出てくるわかりやすさ、キャッチーな曲の連打が相まって満足されてる人が多かったわ。

ちなみに「ラ・ラ・ランド」の名誉の為に書いときますが、チャゼル監督の影響を受けた映画の様々なオマージュやこだわりが詰まっていて、ビターな話ではあるけれど、何度もしがみたくなる素晴らしい作品よ。ただ、ミュージカルとしては玄人向けだったかもしれないなぁって思ったわね。

◎気になるあらすじは……?

 まぁそんな玄人よりもミュージカル初心者たちを大いに楽しませてくれたのが「グレイテスト・ショーマン」

これはP.T.バーナムという実在の興行師をモデルにしたお話。

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ヒュー・ジャックマン演じるバーナム、かなり雰囲気近いですよね◎ (パブリック・ドメイン / Phineas Taylor “P. T.” Barnum (July 5, 1810 – April 7, 1891)

19世紀のアメリカで、嘘とハッタリを駆使し、今だったら絶対アウトな見世物小屋で成功した人で、かなり胡散臭さが漂う人。彼についてはすでに1930年代に「The Mighty Barnum 」として映画化されたり、テレビドラマにもなったり、ブロードウェイでミュージカルにもなってるんだけど今作がヒットした要因は、ミュージカルにしては短い1時間45分というコンパクトな上映時間ね。だいたい2時間超えが珍しくないミュージカルにあって、オープニングからエンディングロールまで2時間以内に収めたってのは画期的だと思うの。

◎キャスティングがキャラクターの浄化に大成功したわね

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妻デボラ=リー・ファーネスとの2ショット。ヒュー・ジャックマンは愛妻家としても有名なんです(Kathy Hutchins / Shutterstock.com)

さらにもんすごく胡散臭い人物をヒュー・ジャックマンが演じたことによって、本来、野心と金銭欲の塊、ペテン師と言われていた実際のバーナムが、夢に向かって生きる好感度アゲなキャラクターとして浄化されていて、ドリカムムービーとして楽しめるところ(周りが巻き込まれ、付き合わされてる部分が多いけど)。

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主人公バーナムの真面目なパートナーフィリップ役を好演したザック・エフロン(Kathy Hutchins / Shutterstock.com)

これに前記した耳に残るキャッチーな曲と、ムーラン・ルージュシカゴ」「バーレスクなど2000年代ミュージカルの傾向であるミュージックビデオのような細かいカット割りゆえのテンポの良さ、そしてラストはやっぱこうでなくっちゃと思えるハッピーエンドに、多くの観客が満足したはずなのよねぇ。

◎「唯一無二の自分らしく生きればいいの」と教えてくれる

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大抜擢の髭女レティ・ルッツ役を演じきったキアナ・セトル。彼女が担当した「This Is Me」は第75回ゴールデングローブ賞主題歌賞を受賞◎ (DFree / Shutterstock.com)

ゲイ的にも好意的に受け入れたのは、まずはショウとしてアガる映像の楽しさ。ハロウィンや、ドラァグクイーンのショウでもよく見たわぁ〜。理屈なんていらない、ただあの華美な雰囲気がゲイにとっては至福の美であることを再認識。

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人種差別に合うダンサー、アン・ウィーラー役をキュートな演技で魅せたスタイル抜群のゼンデイヤ。(Tinseltown / Shutterstock.com)

そしてサーカスの一員として出演している、身体的に人種的に差別されたり、不遇な立場であったりした面々を唯一無二の存在として表舞台に立たせ、堂々と生きればいい、みんなと違うけれど、それは決してダメなことじゃない、オンリーワンのキャラクターなんだよ、ってバーナムが迎え入れるプロセスにマイノリティの存在でもある自分たちゲイに重ね合わせ、でもそれが裏切られることになって、キアナ・セトル演じるヒゲ女ことレティ・ルッソがメインとなって歌うThis is meという曲で代弁してもらえたことによって溜飲が下がった感にとても共感できたことだと思うの。

この映画がきっかけとなって過去のミュージカルを観るようになったって人も多いわ。クラシカルなミュージカルを観ることによって、現在のミュージカルの変化、楽曲の進化を楽しむ、その入り口にこの映画があるってアタシは思うの。

MOVIE DATA

「グレイテスト・ショーマン」(The Greatest Showman)

■ 監督 …… マイケル・グレイシー

■ 出演 …… ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ、レベッカ・ファーガソン、ゼンデイヤ ほか

■ 公式HP …… http://www.foxmovies-jp.com/greatest-showman/

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グレイテスト・ショーマン (字幕版)

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