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【カタカナ英語が弊害かも】日本人はなぜ英語が上手くならないの?

「日本人はなぜ英語がうまくならないのか?」と言う議論は、国内外において、もう長い間繰り返されてきています。中学や高校で6年間も英語を学んだのに、海外に行ったら「まるで会話にならなかった」とヤキモキされる方も少なくないはずです。

もちろん語学を習得することは簡単なことではありません。スポーツや楽器の演奏と同じで、語学にもセンスが必要であり、人によっては習得時間が短かったり、長くかかってしまう人もいるかもしれません。でも、「真面目に英語の勉強に取り組んでいるはずなのに、なかなか上達しない」とお悩みのみなさま。それは、きっと「あること」が原因なのかもしれません。

今回は、日本人が陥りがちな、そんな「英語学習の落とし穴」について探って行きたいと思います。

日本人の英語学習時間が短すぎる!?

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米国国務省のリサーチによると、日本人が英語を習得するためには 、最低3000時間の学習時間が必要だと考えられています。中学や高校で英語を学習する時間が合計で約787時間と言われており、家などでさらに自習などで787時間勉強したと仮定しても、これでは習得までに必要な時間の半分ほどしか勉強できていないことになっています。その後、大人になって残りの1500時間を英語の勉強に費やすとすると、英語ができるようになるまでは、毎日みっちり4時間勉強して1年間、毎日2時間なら2年かかると言う計算になります。

文法ばかり勉強しているから喋れるようにならないってホント!?

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よく、日本の学校での英語教育は「文法ばかり勉強しているから、喋れるようにならないんだ」という批判にさらされています。でも、これって正しいのでしょうか。「赤ちゃんは言葉を文法から覚えない」と言う人もいると思いますが、赤ちゃんと大人では言語習得能力に差があると言われています。人の言語習得能力は7歳を境に一気に低下し、17歳以降ではかなり低くなっていくのだそう。もし、7歳以降で英語の習得を始めるのであれば、正しく言葉を話すためには文法を学ぶことが必須だと考えられています。

ちなみに、語学習得は身体能力と同じだと考えるといいそうです。スキーを習いはじめて、スキー用具の装着方法も、立ち方も基本的な滑り方も分からないのに「まず滑降をしたい」と要求するのは無謀ですよね? 英語もこれと同じで、文法を理解しなければ、流暢にお喋りをすることはできないのです。

カタカナや和製英語が英語習得の障害に?

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日本人は、昔から海外の文化を吸収し、日本人に合うものに改良することを得意としてきました。これはある意味、日本人の長所と言えるかもしません。

そんななか、英語(または外国語)をカタカナや和製英語に置き換えることも、外国のものを日本人に合うものに「改良している」例の一つと言えるでしょう。

ところが、日本人の英語教育に関わった英語圏の人たちは、このカタカナや和製英語が「日本人の英語学習の邪魔をしている」と警鐘を鳴らしています。英語をカタカナで表現したり、和製英語として作り変えることで、英語本来の形(発音)や本来の意味が失われてしまい、「英語の実像が見えにくくなっている」というのです。

例えば、日本で使われている「ナイーブ」という和製英語。日本では「繊細な、純粋な」といったいいイメージの言葉ですが、英語では「世間知らずな、バカ正直」といったネガティブな意味合いがあり、全く異なる使われ方をしています。英語という外国語を「日本風に取り入れる」という試みは、むしろ英語の習得を困難にする弊害となってしまうため、気をつけたほうがよさそうですね。

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