留学や仕事などで海外に暮らしはじめ、生活にも慣れて来ると、誰でも現地のお友達が欲しいと考えるようになりますし、また日本でも外国人のお友達がいたらいいなあと思うことがあるでしょう。海外のお友達を作るためには、もちろん現地の言葉(または英語)を覚えることも助けになりますが、なによりもお互いの文化の違いを理解し、柔軟な態度で接することもポイントになります。
そうは言っても、お互いの文化の違いや考え方の違いを前もって知るのは簡単なことではありませんよね。今回は、海外の人から聞いた、知らないうちに外国人を困らせてしまう「日本人のあるある言動」をご紹介したいと思います。
01. 日本人は前もって細かく予定を組みすぎる!?
日本人は、友人や知人とランチや飲みの計画をするときに、メールやメッセンジャーアプリなどで頻繁に連絡を取り合い、何時に、どの場所で会うのか前もって細かく決めることも多いと思います。計画を立てはじめる時期も、早くて1ヶ月前〜数週間前からという人も少なくないはずです。
ところが、海外の人にとって、日本人のあまりに前もった計画と入念な「打ち合わせ」は実にフラストレーションが溜まるものなんだそうです。
海外ではほとんどの人が「明日はどう?」とか「今週末はあいてる?」など直前になって会う約束をするのが一般的だそう。もし、相手が忙しくて会うことができなくても、「また今度会えればいい」とアッサリ考えるのが普通だと言います。
仕事などをしていれば先の状況を予測するのはさらに難しく、海外の人にとっては、数週間先の計画は逆にストレスの原因にもなってしまうそうです。
02. 気合の入りすぎた「おもてなし」
以前、旅行で日本を訪れたことのあるイタリア人の友人から聞いた話です。彼の日本人の知人が、海外の観光客にも人気の街を案内してくれるということでとても楽しみにしていたそうです。ところが実際に行ってみると、知人による「分刻み」の日程に閉口してしまったとか。
日本人の知人は街の様々な名所を案内してくれたそうなのですが、イタリア人の彼が「もう少しこの場所にとどまって色々見てみたい」とリクエストしても、「次の場所への移動があるから」という理由で一つの場所に長く滞在することを許してもらえなかったと言います。
イタリア人の彼は、後ろ髪ひかれる思いで観光名所を転々としなければならなったという苦い思い出を語っており、日本人の「おもてなし」の心と「もてなされる」側の人の心がすれ違ってしまう残念な構図が浮き彫りになってしまいました。
もちろん、日本人の知人は「日本の良いところを全て見てもらいたい」という気持ちで精一杯の「おもてなし」をしたことは察するに難しくありません。でも、柔軟性に欠けた計画によって、せっかくの「おもてなし」が「無理強い」になってしまう可能性もあるということを忘れないようにしておきたいですね。
03. 「あなたは外人」という壁をつくる
日本に住んだことのある(または旅行で訪れたことのある)外国人にも知られている「カイジン(外人)」という日本語の言葉。外国人にとって、この言葉は日本人と外国人を隔てる「大きな壁」のように感じられると言います。
日本に長年暮らす外国人にとっても、この言葉は「呪い」のようにいつまでも付きまとってくるといい、どんなに日本社会に馴染もうと努力しても決して逃れることはできないものなのだそうです。
「お箸を使うのが上手ですね」とか「日本語お上手ですね」といった褒め言葉においても、「非日本人(外人)であるのにもかかわらず…」といった先入観が見え隠れしているように感じるといい、どんなに長く日本に住んでも、決して受け入れられることのない寂しさを覚えるのだそう。
知らず知らずのうちに外国人に対して「壁」を作っているという日本人。仲良くなるためには、まずその「壁」から取り払いたいものです。