日本の大学を卒業後、アメリカの短大でホスピタリティを学び、現在はアジアの航空会社でキャビンアテンダント(CA、客室乗務員)としてお仕事中の筆者が、日々のフライトで経験した、CAならではのウラ話をお届けしていきます◎
先日、私がフライト中に泣いてしまったエピソードを紹介させて頂きました。実はもう一度仕事中に泣いてしまった事があります。前回はお客様と上司の板挟みにあってしまった話でしたが、今回は他の乗務員との間に問題が勃発したのです。
珍しく、女性従業員の担当エリアに男性乗務員が…

(RUBEN M RAMOS / Shutterstock.com)
この時は、男性乗務員がスタンバイで呼ばれたか何かで、珍しく普段であれば女性乗務員が働く担当エリアで働く事になっていました。しかし、地上で準備中は女性は女性の仕事、男性は男性の仕事があるので、男性乗務員はいつも通り男性乗務員の仕事に集中していました。
ですので、普段女性乗務員がする仕事(ブランケットやヘッドホンの補充など。)を、私が彼の担当のエリアまで、短い準備時間の中でバタバタしながらこなしていました。

飛行機が離陸してすぐにお食事のサービスが始まります。私は自分の担当エリアでサービスをしていましたが、ヘルプとして副責任者と後輩男性乗務員も一緒に働いていました。
本来ならこの副責任者が例の男性乗務員と一緒に働くか、もしくは副責任者が行かない場合、後輩男性乗務員が例の男性乗務員のところに行くべきでした。
全てのサービスが終わった後に、その男性乗務員が、副責任者でもなく後輩男性乗務員でもなく、私に文句を言ってきたのです。「なぜ全くヘルプに来ないんだ!」と怒っていました。
ヘルプをしていたのに文句を言われるなんて!

私は寝耳に水状態です。確かにお食事のサービス中は自分の担当エリアしかやっていませんが、地上の準備中もお食事もサービスの後のお客様のケアも、私は率先してやっていました。彼が女性乗務員の仕事は慣れてないだろうと思ってやった事でしたが、彼はその仕事は全く考えておらず、ただサービス中にヘルプに来なかったという事しか見えていないようでした。
しかも、それは私の落ち度ではなく、副責任者か後輩男性乗務員の問題です。
私は一生懸命に彼のヘルプをしていたのに、逆に文句を言われてしまったのです。もう悔しくて悔しくて、説明しているうちに泣いてしまっていました。泣くつもりは一切なかったのですが、どれだけヘルプしていたかを熱弁していたら、涙が出ていました。笑
その熱弁の結果、誤解も解けて、最後は彼も謝ってくれましたが…
ただ、何故私だけを責めて、副責任者と後輩男性乗務員には何も言わなかった事は今でも納得できませんが。笑 同じ本国人同士だと言いづらいのでしょうか。。。??
引きずらずに次のフライトへ!

前回の件でも一緒ですが、頼りない上司だったり、気が合わない乗務員だったりする事はたまにあります。それでも、その時のフライトさえ乗り切れば、次にその上司や乗務員に会う可能性はなかなかないので、次のフライトには引きずらずに仕事ができます。この点は客室乗務員のいいところでもあると思います。
何はともあれ、もう10年経った今であれば泣かずに正当性を訴えられたなぁと考えつつ、懐かしく思います。笑